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中山真由美「お片付けで人生を素敵に」

玄関のごちゃごちゃ解消…「下駄箱」収納術!すっきり&キレイに保つ3つのポイント

文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

 自宅で快適にすごすために整理収納にご興味を持たれる方が非常に増えてきています。ご自宅を綺麗に保つことで、ご友人や親戚が訪問してきた時も、堂々と招き入れることができますね。

 さて、来客時にお客様が一番初めに目にするのはどこでしょうか。そうです。玄関です。

 玄関はご自宅の入り口であると同時に、お客様にその家の印象を決めさせてしまう場所でもあります。

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 玄関のたたきに靴が溢れていて、靴を脱いで玄関に上がるときに大股にならないと上がれない、なんてご経験はありませんか? または、靴を探すのが面倒で、結局いつも同じ靴ばかり履いてしまう、なんてご経験はありませんか? 玄関をスッキリと保つためには、下駄箱を上手に使うことが必要不可欠です。ここでは、下駄箱の上手な使い方についてご紹介してみたいと思います。

下駄箱を上手に使うための3つのポイント

 下駄箱を上手に使うためには、下記の3つのポイントが重要になります。玄関がついついごちゃごちゃしてしまう方は、これらのポイントに気を付けて片づけるとスッキリさせることができます。

(1)下駄箱の容量を把握し、靴の数をセーブする。

(2)靴は種類別に分けて、下駄箱専用の収納グッズをうまく活用する。

(3)シーズンものの靴は衣替えをする。

(1)下駄箱の容量を把握し、靴の量をセーブする。

 下駄箱収納にとって最も大切なことは、下駄箱の容量に合わせた靴の持ち方をするという事です。他の収納とは異なり、下駄箱の収納で一番難しいところが、始めから収納のスペースがきっちり限られてしまっているというところです。下駄箱のサイズというのは、住宅を選ぶ際の一つの基準となります。それは、あとから付け足すという事が非常に難しいからです。

 もし、自分の靴の数と下駄箱のサイズを間違ってしまうとどうなるか……。玄関が靴で溢れます。玄関が靴で溢れている人の多くが、下駄箱に入りきらない数の靴をお持ちです。当然ですが、収納するスペースよりも収納したいモノが多ければ、収めることができません。溢れてしまっては、せっかく大切な靴も取り出すことが少なくなり、使用頻度が偏ってしまいます。

 玄関をスッキリさせるには、下駄箱を大きくするか、靴の数を減らすしかありません。

 先ほどお話した通り、下駄箱は容量が決まっています。のちに説明する下駄箱用の収納グッズで多少容量を増やすことができますが、極端に多くの靴が入るようにはなりません。

 結局は、下駄箱の容量に合わせて靴の数をコントロールするしかないのです。

 では、どれくらいの数が靴の量として適正なのでしょうか。靴の数は、玄関のたたきに何も靴を置かずにすべての靴が下駄箱に収まる量が適正な数とされています。せめて、サンダル一つがたたきに置いてあるくらいの状態がつくれることが望ましいです。

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 これは、玄関のたたきで靴の脱ぎ履きが不自由なくできること。来客時もお客様の靴が玄関にきちんと並べられることが必要なためです。このように下駄箱に合わせた適切な数を知っておき、その数をキープするということは鉄則です。

 下駄箱の収納グッズや、シーズン毎に衣替えをすることで、うまく収納することはできますが、それでも靴の数が多すぎるときは、手放さなければなりません。手放すときは、基準に沿って判断してあげることが大切です。

 まずは、1~3軍に分類します。1軍は「気づくといつも履いている」使用頻度が高い靴です。仕事で使用している靴、休日に使う履きなれたスニーカーなどです。これは手放すと生活に支障が出ると思われる靴たちです。

 2軍は、普段は使用しないが、明確な使用目的があり保有している靴です。冠婚葬祭に使用している礼靴や、いつも使っているわけではないが、トレーニング用に持っているランニングシューズなどです。これらも、手放すと使用する状況が発生した時にまた購入しなければならなくなるものです。

 1軍、2軍と仕分けていって残った靴が3軍です。つまり、普段も履いていないし、特別な使用目的もない靴です。手放すときは、当然3軍から手放すことになります。

 3軍を手放しても、下駄箱に靴が収まらないときは、1軍、2軍の中で優先順位をつけてあげる必要があります。必ず2軍から手放さなければならないわけではなく、同じような靴を複数持っていないか、使用目的に沿った状況が発生する頻度はどのくらいあるか、その靴を再度購入するときはどのくらいの価格で購入することになるか、などが判断の基準になります。

 靴の数をセーブする上でもう一つ重要なことが、新しい靴を一つ購入したら持っている靴を一つ手放すということです。当然ですが、新しいものを購入して今までのものを手放さなければ、ものは増えていく一方です。

 理想的な状態は、靴を購入するときに自分の持っている靴をすべて把握できていて、どの靴と入れ替えるかも考えながら購入するということです。古くなった靴の代わりに新しい靴を手に入れる場合は簡単でいいのですが、そうでない場合も、どの靴の代わりにするかを考えながら新しい靴を購入するようにしてください。

(2)靴は家族別、種類別に分けて、下駄箱専用の収納グッズをうまく活用する。

 まず、家族全員で使っている下駄箱であれば、それぞれの靴はできるだけエリアをきちんと決めて収納してあげてください。靴は収納した状況ではかかとなどの一部分しか確認することができず、自分の靴かどうかを確認するために引っ張り出さなければならないことも少なくありません。

 下駄箱全体の靴を把握するのは難しくても、自分のエリアにある靴、自分が持っている靴くらいであれば把握できます。自分のものを把握しやすくするためにも、自分のものは自分のエリアを見ればわかるというようにしてあげてください。

 次に、これも整理収納の原則です。種類別に分けて収納します。仕事用の革靴やヒール、休日によく履くスニーカー、雨の日用の靴など、種類別に分けて、どこに何が入っているか一目でわかるようにします。

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 靴を効率よく収めるための収納グッズは、さまざまなメーカーからいろんな種類が発売されています。我が家で使用しているのは、イノマタ化学さんのシューズホルダーという商品です。ホームセンターなどで手に入れることができます。この商品は、片足分のスペースに一足分を収めることができるので、普通の靴であれば、2倍の数を収めることができます。

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 逆に、あまりオススメしない収納は、靴を箱に入れたまま収納することです。見た目はスッキリしていていいように感じるのですが、靴にとってよくない環境になってしまうことがあります。革や布で出来ている靴は、保管するときに通気を保ってやる必要があります。靴は使用している時蒸れやすく、湿度が残っているとカビなどの原因になります。

 箱などに入れて保管する際は、除湿のためにシリカゲルなどの乾燥材を入れる場合がありますが、これも入れっぱなしでは効果が薄れるため、定期的に入れ替える必要があります。使用頻度が低い靴ほど箱に入れて保管される方が多いですが、私がオススメしていないのはこのような理由からです。

 また、撥水スプレーや靴クリームなど、靴のケアセットをそのまま下駄箱に入れているご家庭を見かけますが、これらを収納するには100円ショップで手に入るカゴを利用するのが便利です。カゴにまとめて入れておくことで、手入れの際にまとめて取り出せて、使った後はそのまましまうことができます。

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(3)シーズンものの靴は衣替えをする。

 シーズンによって履く靴は変わります。すべてのシーズンの靴が下駄箱に収まればそれが一番いいですが、なかなかそうもいかないのではないでしょうか。特に、冬場に履くブーツ、梅雨時に使用する長靴などは下駄箱に入れっぱなしでは、かさばってしまいます。下駄箱には今履いている靴を収納し、シーズンが異なる靴は別の収納に収めてあげれば、下駄箱が溢れることもありません。

 靴の長期保管には、事前の手入れや保管方法で気を付けるポイントがあります。

・湿度には最大の気を配る。

 湿度は靴の保管にとって最大の敵です。もともと靴は使用していると湿度がこもりやすいものです。汗などで蒸れた状態で長く放置すると、カビの温床となるばかりか、生地が変色することにもつながります。

 十分に乾燥した状態で保管することが望ましいので、箱には乾燥材を入れ、定期的に取り換えてあげる必要があります。保管する場所で湿度がこもりやすい場合は、湿度対策も合わせて実施するといいでしょう。

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・定期的に出して陰干しする。

 長期保管というと、「そのまま来年まで」という人も多いかもしれません。しかし、開けてみたらカビだらけ、変色していて結局捨てる羽目に……、なんてことにならないためには、最低でも3カ月に一度は取り出して陰干ししてあげるといいでしょう。定期的に様子を見て空気の入れ替え、乾燥材の交換をしてあげることが手遅れにならないコツです。

 長期保管をしていて、気を付けていたつもりがカビだらけになってしまった。変色、変質していた。と、なってしまったら、きっちり諦めて手放しましょう。どうしても大事な靴なら、靴専門の修理屋さんに相談しましょう。

 さて、今回は下駄箱の収納方法についてご紹介してみました。下駄箱をスッキリ収納して、ストレスのない生活を目指しましょう。

(文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO)

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

【保有資格】
整理収納アドバイザー1級
整理収納アドバイザー2級認定講師
企業内整理収納マネージャー認定講師
ファイリングデザイナー1級
心理カウンセラー
生前整理アドバイザー準1級

【著書】
『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)
『増やす男と、捨てない女の片づけ術』(小学館)
『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ)
『幸せを呼ぶ ゆる片づけ習慣』(講談社)
『イラストでよくわかる かんたん片づけ術』(彩図社)
『50歳からのリセット整理術』(集英社)
『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社)
『散らからない仕組み』(主婦の友社)

HP:Ritta Stanza 運営事務局

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