近年、ミドルエイジ男性の夏のプライベートファッションといえば「半袖シャツ+短パン+サンダル」が定番となっている。何より楽なのでチョイスしてしまいがちだが、それなりのアイテムを揃えないと、だらしないオジサン感が増してしまうことも。特に気をつけるべきは「足元」なのだが、これが意外と難しい。そこで、暑さ対策や歩きやすさも含めて、選び方にちょっと気をつけた方がいいサンダルを、ファッション通販サイト「ゾゾタウン」から5つ紹介する。
Paraboot/PACIFIC ウーブンサンダル
パラブーツは1908年にフランスで創業したという、信頼と実績のある老舗ブランド。足の甲部分を編み合わせた独特のデザインは、英国傭兵であるネパール人兵士が履いていた軍用靴が原型といわれ、モードな印象を受ける。さらに、機能性の面ではフィット性が高く、インソール部分に入っているクッション材のおかげで履き心地の良さも評価が高い。自社製のアウトソールも歩行感や耐久性に優れており、文句のない商品に思える。
しかし、実際に履いてみると、普通のミドル男性に取って、このデザインはかなり着こなしレベルが高い。全体のコーディネートや身体的なスタイルを考えて選ぶべきだろう。さらに問題なのは、あまり「高見え」しない点だ。せっかくオシャレだと思っても、「こんなサンダルを履いた学校教師がひとりはいたな」という感想になってしまう可能性もあり、要注意商品といえる。
クスコピア サンダル ツー
近年、人気が高まっているコードタイプのサンダル。紐で足をフィットさせるというシンプルな見た目と、おしゃれさが人気の理由だ。
ただ、その一方で着脱がスムーズにできないというデメリットがある。細い紐ゆえに手を使わずに着脱することはなかなか難しく、履いたり脱いだりをある程度の頻度で行うシーンには不向きだろう。かかとに紐をかけず、スリッパのように履くパターンも推奨されてはいるが、それなら別の商品の方が適切だ。
また、本商品はソール部分が薄く、心もとない。かかとや土踏まずなどが立体的ではないため、長時間歩くと疲れがたまることが予想されるのだ。おしゃれさ、カラーバリエーションなど良い点はあるが、機能性に不安アリなので購入の際はよく考えて決断してほしい。
THE NORTH FACE Base Camp Slide III
足の甲を覆うようなタイプのサンダルはブランドに関わらず、多くの商品が販売されている。今回紹介するノースフェイスだけではなく、ナイキやアディダスなどスポーツブランドの商品が人気で、街なかで履いている人を見たことも多いだろう。
しかし、これらのサンダルはタウンユースで長時間街歩きをするようなシーンには不向き。ラフすぎる印象を与えてしまうし、歩き心地も他の商品に劣るからだ。また、このようなサンダルは無駄にイカツい印象も与えがちなので、公共交通機関を使うときなどには避けた方が無難だ。
ただ、自宅から徒歩圏内でのちょっとした買い物やジム帰りなどで履くには適しているので、用途に応じて購入を検討してほしい。
Dedes/スライドサンダル スクエア ミュールシューズ
カジュアルすぎるサンダルが苦手な人なら、革靴のようなシックな見た目のものを選びたい。この商品も、かかと部分をなくしたことで脱着を容易にし、革靴のようでありながらもサンダル感覚で履けるようになっている。
その分デザイン的にはやや野暮ったさがあり、足元に涼しさが感じられない。また、ボリュームのあるゴツゴツとしたタンクソールもアンバランスで重い印象を受け、秋冬のような季節感も漂う。総じてスマートではなく、夏に求められるさわやかさが薄い。さらに、ミドルエイジ男性が履くと、中途半端にサラリーマンっぽさも出てしまう。
これを買うのであれば、レザー仕様のスリッポンを買った方が軽やかでスッキリ見える。夏のサンダルという用途で履くのなら、ヘビーなデザインではないものを選んだ方が無難だ。
havaianas/ラバービーチサンダル
夏の定番といえば、ラバーのビーチサンダル。1962年にブラジルで創業したハワイアナスは世界中でビーチサンダルを販売し、日本でも多くの愛好者がいる人気ブランドだ。
しかし、ラバー製ビーチサンダルの多くは靴擦れを起こしやすい。さらに、人気ブランドといえどもソールが薄いのでクッション性が良いとはいえず、街なかなど地面が固いエリアを長時間歩くと疲れがたまってしまうだろう。近くのスーパーまで行くのなら問題ないかもしれないが、遠出や街歩きを考えるとオススメはできない商品だ。
また、ミドルエイジともなると足腰の不調を感じることもあるはず。歩行感やクッション性などに優れたサンダルを選び、普段から膝や腰に負担がかからないような生活にした方がベター。夏らしさだけを追求するなら問題ないが、安易な購入は避けた方がいいかもしれない。