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中山真由美「お片付けで人生を素敵に」

冷蔵庫のゴチャゴチャを解消!すっきり&機能的&時短になる5つの収納ポイント

文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

 みなさんは、ご自宅の冷蔵庫の中に何が入っているか、きちんと把握していますか? 意外と覚えていらっしゃらない方が多いのではないでしょうか。最近では容量も大きく、多機能の冷蔵庫が増えています。その影響なのか、うまく使いこなせずモノを詰め込むだけの冷蔵庫にしてしまっているご家庭をよく見かけます。

 以前、お片づけが苦手だったときの私もその一人。とにかく詰め込むしかなかった私は、他人に冷蔵庫を開けられることが恐怖だったのを覚えています。

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 最近は、お片づけブームもあり、お部屋をスッキリ片づけようという意識は高まってきています。ですが、「冷蔵庫の中までは手を付けられていない……」というご家庭もまだまだ多いのではないでしょうか?

 我が家でも、気づくと賞味期限間近のものが入っていたり、いつ開けたかわからない調味料が並んでいたりします。定期的に冷蔵庫の中身を整理して、必要なものだけにしておくことはとても重要です。今回は冷蔵庫の中をきちんと片づけておくことで時短につながり、家族がお手伝いしてくれるような冷蔵庫になるための片付けの手順をご紹介します。

・美しくかつ機能的な冷蔵庫にするための片づけ手順のポイント5つ

(1)冷蔵室、冷凍室、野菜室とエリアごと分けてものを出す

(2)手放す基準(食べる、食べない、迷う)に沿って分ける

(3)残ったモノを同じ仲間どうしまとめる

(4)まとめたモノにラベルを貼る

(5)冷蔵室の中は空間の7割以下を意識する

 では、さっそく冷蔵庫のお片づけスタートです。

(1)冷蔵室、冷凍室、野菜室とエリアごと分けてものを出す

 ダイニングテーブルもしくは冷蔵庫近くに食品を出していきましょう。

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 冷蔵室の中のものを出すと、こんな感じになりました。意外に多いです。

(2)手放す基準(食べる、食べない、迷う)に沿って分ける

 この時は、3つの手放す基準「食べる、食べない、迷う」に分けてみてください。食べないというものの目安は下の3つです。

・賞味期限過ぎの調味料、食品

・開封後、3カ月食べてない調味料、食品

・賞味期限内でも、これはこの先も食べないだろうという調味料、食品

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(3)残ったモノを同じ仲間どうしまとめる

 食品を種類ごとや一緒に使うモノ、使用頻度などでまとめていきます。この時、まとめたものはカゴに入れてセットにしておくと、取り出すときも便利です。我が家で実践しているグループ分けとして、お味噌汁セットや、朝食セット、使い残しセットなどが代表的に上げられます。

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お味噌汁セット
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朝食セット
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使い残しセット

 味噌汁セットは、朝にお味噌汁をつくるときに必要なモノがまとめてあり、朝の忙しい時に味噌汁セットを出すだけで味噌汁をつくることができます。朝食セットは、ご飯と一緒に食卓に出すと、佃煮や鮭フレークが一度に取り出せるので、家族はそこから好きなものを取って食べています。

 使い残しセットは、賞味期限が短いもの、開封してしまったが、早めに食べなければならないものなどをまとめています。そこにあるものを早めに消化しなければならない! ということがいつもわかるので、食材の無駄を減らすことができます。

 このようにセットにまとめて置くと、すぐに関連したものが取り出せるので便利です。このようにセットで出してしまうと、もしかしたら必要のないものまで出してしまって温まってしまうのではと思うかもしれません。しかし、まとめずにバラバラとしまっていると、取り出すときに1つずつ取り出すことになり、結局は長時間、冷蔵室のドアを開け続けることになってしまいます。

 また、セットにしておくことで、必要な時に必要なモノをきちんと目につくところに出すことができます。まとめておくことで節電にもつながりますし、何がどれだけ冷蔵庫に入っているか把握しやすくなり、無駄な買い物を減らすことにもつながるのです。

 味噌汁セットや朝食セットのように明確にセットにできるものでなくても、ハムやベーコン類、ビンの調味料類、チューブの調味料、スパイスセットなどと、分けやすいように分類していきましょう。

(4)まとめたモノにラベルを貼る

 さて、「ここまで来たら、突っ込んでしまおう!」ではなく、「(4)まとめたモノにラベルを貼る」をしてください。特に、ケースに入れて保管しているものなどは、何を入れているかラベルを貼って把握しやすくしましょう。

 我が家では、コンソメやスパイスなどの調味料を冷蔵保管しています。これらはケースに入れ、ラベルを貼って何が入っているかすぐに把握できるようにしています。

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 このように、ラベルを貼っていることで、中身が把握しやすくなることと、冷蔵庫に入っているモノを常に把握しておけるメリットがあります。

(5)冷蔵室の中は空間の7割のものの量にすること

 さて、分類ができたら、食品を冷蔵室の中に収めていきます。ここでは「(5)冷蔵室の中は空間の7割以下」を意識していきます。冷蔵室は買ってきた食品や、毎日つくっているお料理の余ったモノを傷ませないように冷蔵保管することを目的としています。

 よく、冷蔵室の中はぎゅうぎゅうの満載にしておいたほうが電気代が安くなるという話があります。確かに、冷蔵室の中がびっしり詰まっていると、冷蔵室のドアを開けたときに中の冷気が入れ替わりにくく、電気代が安くなるということがあります。しかし、中に何が入っているかわからず、食品を取り出すたびにドアを開ける時間が長くなってしまうと、中の食品が温まってしまい、結局その食品を冷やしなおすのに電気を使用してしまいます。そのため、ドアを開けておく時間が短くなるような整理の仕方が、食品のためにはいいです。

 また、もう一つの目的である、余ったお料理を傷ませないように冷蔵保管するという役割を有効に使わなければなりません。買ってきた食品ばかり気を取られ100%の収納量にしていたら、毎日のお料理の残り物を入れるスペースがなくなってしまいます。常に使えるスペースは残しておくほうがいいと思います。

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 さて同じ手順で冷蔵室が終わったら冷凍室、野菜室の整理を進めていきましょう。

 冷凍室、野菜室の収納ポイントをお伝えしておきます。

 冷凍室や野菜室は、冷蔵室と違って引き出し式で、深さがあるのが特徴です。深さがある場合の収納法として立てて収納することが基本。100円ショップのプラカゴを使い上手に立てて収納します。

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 また、冷凍室は冷蔵室と違ってぎゅうぎゅうでもOKです。理由の一つとして食品同士が互いに冷やしあうので、ぎゅうぎゅうにしておいたほうが温まりにくいからです。とはいえ、先ほど冷蔵室のときも言いましたが、食品を探すのに長時間ドアを開けていたら食品が溶けてしまいますので、取り出すものがわかりやすいように整理しておく必要があります。

冷蔵室内は、エリアによって置く食材が違う

 冷蔵室内では、場所によって温度が違うのをご存じですか? 冷蔵庫のドアポケットの温度は約6~9度、冷蔵庫より高いので、調味料や卵、ドリンクなど温度に左右されさない食品を置くこと。チルド室は約0度。冷蔵庫よりも温度が低いので、お肉や魚ヨーグルトなど。バーシャル室はマイナス3度。凍る直前の場所。お肉や魚、ハムなどが適しています。また粉モノの調味料もいいでしょう。冷蔵室は3~5度。上記以外の食品や、お料理の残りモノなどに適しています。それぞれ保管に適した場所に、適した食品を保管してください。

冷蔵庫内の整理収納は、通常の整理収納の法則と少し違う

 よく整理収納をしていると、使用頻度に応じてものを収める場所を変えると伝えています。つまり、使用頻度の高いものを取り出しやすい場所に置き、使用頻度の低いものをすぐに取り出さなくてもいい場所に置くというセオリーがあります。しかし、冷蔵庫は少し違います。それは、使用頻度の少ないものを奥にしまい込んでいたら賞味期限が切れてしまったり、あるのを忘れていて都度買ってしまったりするモノが増えてしまうからです。

 ですから、先ほどから説明したように、同じ仲間どうし、調味料どうし、スパイスどうし、朝のお供どうしをまとめておくほうがいいのです。冷蔵庫に入れるもののほとんどが、1年、3年、5年と持つものではなく、常に賞味期限を気にしなければならないものです。意識しなくても、冷蔵庫の中身を把握できる状態を目指しましょう。

 さて、ここまで冷蔵庫の中の整理収納術についてご紹介してきましたが、冷蔵庫は年に数回、見直しをする日を設けないと、あっという間に食品であふれてしまいます。「いつか食べるかもしれない」「賞味期限が過ぎても食べられるかも」と油断していると、見事に賞味期限切れの食品が増えます。将来捨てなければならない食品なのに、電気代をかけて持ち続けているのと同じ。

 冷蔵庫のものの見直しは、冬の寒い季節に適しています。このタイミングで見直して少しでも時短家事につなげてください。

(文=中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO)

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

中山真由美/整理収納アドバイザー、RittaStanza CEO

【保有資格】
整理収納アドバイザー1級
整理収納アドバイザー2級認定講師
企業内整理収納マネージャー認定講師
ファイリングデザイナー1級
心理カウンセラー
生前整理アドバイザー準1級

【著書】
『心も整う「捨てる」ルールと「しまう」ルール』(集英社)
『増やす男と、捨てない女の片づけ術』(小学館)
『いちばんシンプルでわかりやすいお片づけBOOK』(マイナビ)
『幸せを呼ぶ ゆる片づけ習慣』(講談社)
『イラストでよくわかる かんたん片づけ術』(彩図社)
『50歳からのリセット整理術』(集英社)
『捨てられずにいる不用品の「捨てどき」がわかる本』(扶桑社)
『散らからない仕組み』(主婦の友社)

HP:Ritta Stanza 運営事務局

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