コンビニ最大手のセブン-イレブン。2019年7月には、これまで空白地帯だった沖縄に14店舗を同時にオープンして話題を呼んだ。11月末時点で日本全国に2万1002店舗を出店しており、その地盤を日に日に強化している。
そんなセブンが消費者から支持されている理由のひとつは、チルド弁当をはじめとする食品のクオリティが、他のコンビニと比べて頭ひとつ抜けているからだろう。しかしネット上の口コミをチェックすると、さすがに全部が全部アタリというわけではなく、買ってガッカリしてしまったという商品もあるようだ。
そこで今回「買うべき・買ってはいけない調査班」では、独自のリサーチにより、セブンの「この冬、買ってはいけない商品5選」を決定した。日々の買い物の参考にしていただければと思う。
「まんぷく! W白湯の餃子スープ(5個入り)」/451円(税込、軽減税率適用。以下同)
こちらの商品はとんこつスープに餃子と野菜、さらにマー油を加えたもの。最初に指摘したいのは、餃子の皮が分厚すぎて、好みが分かれそうだということだ。そして最大の問題点は、もともとのとんこつスープがすでにこってりしているのに、そこにマー油が混ざることで、油ぎっとりの仕上がりになってしまっていることである。
野菜がそのクドさを中和してくれるかと思いきや、野菜はとても柔らかくべちゃっとしており、しかも量が多いので、スープ全体をより重くしてしまっている印象。完食すれば確かに「まんぷく!」になることは間違いないものの、それは心地よい満腹感ではなく、胃もたれにつながりかねない。買い控えるのが賢明だろう。
「根菜を食べよう! もっちりすいとん」/321円
先に紹介した「餃子スープ」にも当てはまる話だが、冬は汁物で身体を温めたくなるし、こちらの「根菜を食べよう! もっちりすいとん」をセブン-イレブンで見かけたら魅力的に映ることだろう。だが、この商品に含まれる人参、ごぼう、大根といった根菜は、恐らく加熱時間が長すぎたのか、本来のシャキッとした食感がほぼなくなっているのが残念だ。
また、すいとんは薄めのものが3枚入っているのみで、ボリューム不足な感が否めない。せめて根菜に歯ごたえがあれば、スープ全体の物足りなさも軽減されたかもしれないが、根菜は煮込まれすぎてふにゃふにゃなのは先述したとおり。
もっとも、スープの味自体は決して悪くなく、飲んでいると身体がぽかぽかしてくる。あくまでも軽食だと割り切れるなら、購入してみてもいいかもしれない。
「たっぷりタレのごま団子」/172円
続いては、冬の新発売スイーツである「たっぷりタレのごま団子」。まず、上にかかっているタレの水分量が非常に多く、べちゃべちゃとしているのが気になった。それに比べると団子の食感は少し硬めなので、タレと団子を一緒に食べても、口の中で上手く馴染んでくれないのだ。
しかし甘さが控えめで、ごまの風味が前面に出ているその味わいは、「おいしくない」といったら嘘になるのも確か。ごまは栄養素が豊富だという話があるし、他のコンビニスイーツに飽きてしまったという人は、一度くらい試しに買ってみてもよさそうだ。
「蒙古タンメン中本 汁なし麻辛麺」/321円
こちらの「蒙古タンメン中本 汁なし麻辛麺」は、内袋のまま電子レンジで温め、皿に盛りつけるタイプの冷凍食品。付属の花椒入りラー油により、自分好みの辛さにアレンジできるのだが、そもそも蒙古タンメン中本は、激辛で有名な人気店である。このラー油を入れなくても、辛いものが相当得意な人しか食べられないほどヒリヒリする味なので、覚悟がない人にとっては“買ってはいけない”商品だ。
なお、セブンでは蒙古タンメン中本のカップ麺も売られているし、その辛さに挑戦したくても、ずっと勇気が出なかったという人もいるかもしれない。この商品に出会って「“汁なし”ならスープがない分、カップ麺より辛くないのでは?」と考えても不思議ではないだろうが、それは錯覚だといえるので、やはり要注意である。
「コーーーーンがり! 焼きとうもろこし」/108円
ユニークな商品名が示すとおり、焼きとうもろこしのおにぎり。珍しい食べ物だし、108円という値段も手頃なので、ついつい陳列棚に手を伸ばしたくなりそうだ。
しかし、甘いとうもろこし&焼きおにぎりのような醤油味のご飯という組み合わせについては、その相性に疑問を呈する口コミが目立つのが現状。調査班でも実食してみたところ、子ども向けの味つけに感じてしまったため、いくら“コンビニ飯”とはいえども、大人を満足させるには至らないのではないか。
以上、セブンの「この冬、買ってはいけない商品5選」を紹介してきた。もう何年も店頭に並んでいるような定番商品には安定感があるものの、あまり見慣れない商品の場合は、評価が割れてしまうことも少なくないようである。今回取り上げた商品も、人によっては「買うべき」といえるかもしれないので、この記事を読んで逆に興味を持った商品があるという人は、ぜひその感想をネットに投稿してほしい。
(文・取材=「買うべき・買ってはいけない調査班」from A4studio)