ここ数年、芸能界を中心に、不倫や浮気に関する情報がメディアを賑わしている。現在、ワイドショーや週刊誌で集中的に取り上げられている東出昌大をはじめ、鈴木杏樹、木下優樹菜、千原せいじ、後藤真希、原田龍二といった芸能人、横浜DeNAベイスターズの綾部翔や競輪選手の三谷竜生といったスポーツ選手、堀尾正明アナウンサーなど、超有名人から無名の芸人まで、不倫の話題が尽きることはない。
メディアに取り上げられるのは芸能人や著名人ばかりだが、一般市民にも意外と不倫や浮気の話は多いのが実情だ。
「自分やバレるようなヘマはしない」と高を括っている人もいるかもしれないが、そう思う人ほど案外、パートナーに異変が気づかれているケースも少なくない。下着が派手になった、スマホを手放さなくなった、外出時間が長くなった、といった異変から浮気を疑い、探偵に調査を依頼し、証拠が集まる頃にはパートナーの離婚の意思が固まっていることも多い。つまり、バレていないと思っていても、すでに調査が進んでいることもあるのだ。
浮気の意外な手口と見破り方
信用調査会社で探偵歴20年のベテランに、浮気の意外な手口、パートナーの浮気を確認するための対処法について話を聞いた。
「これまでの浮気調査のなかで意外だったのは、ラブホテルや自宅などを使わずに必ず車内で肉体関係を持つというケースです。これは旦那さんの浮気を疑った奥さんからの依頼でしたが、証拠をつかむまでに割と時間がかかりましたね。この旦那さんはスーパーなどへ商品を運ぶ配送の仕事をしていたのですが、その仕事用のクルマを使って浮気していました。
浮気相手をショッピングモールや大きめのスーパーの駐車場などでピックアップしてラブホテルに直行なんていう事例は割と多いのですが、この旦那さんと浮気相手は落ち合ったあとに移動せず、そのまま車中でコトを済ませていたのです。仕事柄、駐車場にクルマを長時間停めていても不思議ではないため、行動としては怪しい点はありません。もちろん、我々はプロなので調べればわかりますが、素人だとわかりにくいでしょう」
ラブホテルや浮気相手宅などを利用せず車中で肉体関係を結んでいるような場合、浮気がバレにくいだけでなく、言い訳もしやすいとのこと。
「たとえば、夫婦であればGPS機器などを使って相手の居場所を確認しようと考えることもあると思いますが、車中不倫の場合、地図上では仕事中に取引先の駐車場に停車しているだけにしか見えないので、確認は困難でしょう。問い詰めても、仕事中だったと言い逃れができてしまいます」(同)
では、そういった手口の場合、どのようにすればパートナーの浮気の兆候をつかむことができるだろうか。
「決定的な証拠にはなりませんが、座席やリクライニングの位置をチェックするのがおすすめです。マメな方でも、クルマに乗せた相手がシートの調整をしていることに気づかないことも多く、気づいても直さないというのが大半ですので。
あとは、急に窓にカーテンを付けたり、スモークフィルムを貼ったりしていたら怪しいですね。また、クルマをホテル代わりに使った場合はシャワーを浴びることができないので、下着には体液が付着していることもあります。精子を判別する薬剤なども販売されているので、洗濯する前の下着にそれを噴きつけることで確認できます」(同)
“意外な相手”の場合はわかりにくい
ほかに、パートナーに見つかりにくい浮気としてはどのようなものがあるのか。
「浮気相手が意外な人物だということでしょうか。割と多いのは近親者で、パートナーの兄弟姉妹と関係を持っている場合です。会う口実もつけやすく、2人きりで会っていても言い訳がしやすいという事情もあります。
意外と近年、“不倫の巣窟”になっているのが、PTAなど学校の集まりや子どもの習い事です。同じ学校に通う子どもがいたり近所だったりと共通点も多いので、意気投合しやすいのでしょう」(同)
浮気調査の際は、関係を持つ場所と相手との関係性に注目するという。浮気相手が同性だったというケースもあり、そのような場合には浮気の証明が極めて難しくなる。そのため、極めて注意深く調査することが重要になってくる。
「浮気される人が悪いと言うつもりはありませんが、外でパートナーの愚痴を言ったり、『最近、うまくいっていない』などと言っていると、心の隙につけ込まれて言い寄られるようなことも多々あります。もしパートナーとの関係に悩んでいたとしても、まずは2人の間で話し合うこと重要で、それをあまり公言しないほうがいいでしょう」(同)
ここ10年ほどで、浮気調査の依頼主は女性の比率が高まってきているという。
自分が浮気をしないように律することはもちろん、パートナーに浮気されないために密な関係を築くことが大切だ。さらに、パートナーの異変を見逃さないように留意し、万一、異変に気づいた時に冷静な対処をするためには、信頼できる相談相手が必要不可欠だという。
(文=編集部)