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1箱250円~で話題の収納サービス「サマリーポケット」、使ってわかった“難点”

文・取材=泥沼蛙/A4studio

 自宅の不要な荷物を1箱250円(税別、注記がない限り以下同)から預かってくれる収納サービスサマリーポケット」。

 登録から集荷依頼など基本的なやりとりをすべてスマホで行え、荷物を預けた後に中身の品を運営側が撮影してくれるため、何を預けているかをスマホでいつでも写真確認できるというのがウリだ。スマホで管理できるお手軽さと便利さで人気を博し、この春からはつるの剛士が出演するテレビCMも放映されており、ますます認知度を高めている。

 事実、サマリーポケットはサービスを開始した2016年以降、年平均成長率300%を達成。年々利用者を増やし続け、急成長中なのだ。今回は、そんなサマリーポケットの成長の秘密を解き明かすため、ライターである筆者が実際にサービスを利用してみることに。サマリーポケットの使用体験を忌憚なくレポートしたい。

スマホで簡単操作、用途に合わせてプランとボックスを選択

 ではレポートしていこう。まずはサマリーポケットのアプリをインストールし、最初にプランやボックス数を選択。その後、新規会員登録の手続きを行う。

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アプリをインストールするとすぐにボックス選択の画面へ

「スタンダードプラン」「エコノミープラン」「ブックスプラン」が用意されており、どのプランのどのボックスを利用するかによって月額料金が変わってくる。

「スタンダードプラン」はボックスが3種あり、「レギュラーボックス」と「アパレルボックス」が1箱月額300円、「ラージボックス」が500円。「エコノミープラン」の場合はボックスが2種。「レギュラーボックス」が1箱月額250円、「ラージボックス」は400円。「ブックスプラン」ならボックスは1種で、1箱月額400円で利用可能だ。

「スタンダードプラン」は1箱につき30点までならアイテムを1点ずつ写真撮影してくれ、取り出しも1点から可能。サマリーポケットで最も需要があるのがこちらのプランのようなので、「スタンダードプラン」の「レギュラー」「アパレル」「ラージ」の3種類を1箱ずつ注文することに。

 ちなみに「エコノミープラン」はボックス単位で管理してくれるプランで、サマリーポケットが謳う“1箱月250円から”は、この「エコノミープラン」の最安値を指しているようだ。安く、大量に荷物を預けたい方は「エコノミープラン」が最適だろう。そして「ブックスプラン」はその名の通り、本の管理に特化したプラン。本の表紙やタイトルも1点ずつデータ化してくれるというものだ。

2日後にボックスが到着、荷物を詰め終わったら集荷指定

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3箱注文すると、結構大きい

 注文から2日後、ボックスが到着。ここまではかなりスムーズだ。折りたたまれていたボックスを組み立て、それぞれに預けたい荷物を詰めていく。

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右から「ラージ」、「レギュラー」、「アパレル」
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使いやすいサイズの「レギュラーボックス」

 サマリーポケットが“迷ったらこれ!”と勧める「レギュラーボックス」には、家族が何年も前に読んで以来、本棚で忘れられていた本たちを収納してみた。結局本を入れるなら「ブックスプラン」を選択すればよかったとやや後悔。

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「アパレルボックス」はロングブーツも折らずに収納できる横長

 横長の「アパレルボックス」は靴や洋服の収納に特化したボックスだ。こちらには、季節外れの衣類を詰めてみることにした。冬物アウターを2点入れると、計5点でいっぱいに。もう少し入るとありがたい気もする。

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「ラージボックス」は布団も入るそう

「ラージボックス」は「レギュラーボックス」「アパレルボックス」の2倍収納できる大容量タイプ。大きなレジャーグッズなどの収納が推奨されており、布団も入るとのこと。その例に倣って、出番が限られているクーラーボックスや釣りグッズ、アウトドア用チェアと毛布2枚を収納した。

トラブル発生…集荷の指定日時にいくら待てども業者が来ず

 サマリーポケットはヤマト運輸と提携しており、ボックスを自宅まで荷物を取りに来てくれる。集荷の日時はボックスの注文と同時に指定できるが、後日改めて指定してもOK。もちろんこういった指定もすべてスマホ操作する。

 しかしここでトラブルが発生。集荷の指定をした日時(指定日の13時)になっても一向に集荷業者が取りに来てくれない。外出予定があった場合、こういったトラブルは大きな問題だろう。結局その日は連絡もないまま、集荷に来てもらえなかった。その翌日も待ってみたが、音沙汰がなかったのでサマリーポケットにメールで問い合わせ。どうやら業者との連絡がうまくいっていなかったようで謝罪された。

 集荷に来てもらえたのは当初指定していた日の3日後。どのぐらいの確率でこういったトラブルが発生するかは定かではないが、頻発するようならばサービスとしてのクオリティはかなり疑問視される。

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荷物が反映されている

 集荷から3日後、荷物が倉庫に届いたようで、サマリーポケットアプリの“ポケット”の箇所にボックスの写真が現れた。“写真撮影中”の表示が出ており、どうやら中身を1点ずつ撮影している段階のようだ。

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表紙も確認できる
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『スラムダンク』も途中までは1冊ずつ撮影してくれたが…

 その1週間後、ついにボックスの中身がアプリで確認できるようになった。

「スタンダードプラン」では1箱30点までは1点ずつ撮影してくれる。そのため「レギュラーボックス」に預けた本は、3分の2ほどの割合で表紙が見えるように個別撮影してくれたが、残りの3分の1は1枚の写真に収められていた。「ブックスプラン」を選択しておけば、無制限に写真撮影してデータ化してくれるとのことだったので、これはサマリーポケット側の落ち度ではなく、こちらの選択ミスといえる。

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衣類は実物以上に素敵に見えた
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ポーチの中身も見えるように撮影してくれてる

「アパレルボックス」と「ラージボックス」に預けたアイテムは、もれなく1点ずつ撮影されていた。出番の少ない衣料品を預け、スマホで確認できるようにしておけば、似たような服をうっかり買ってしまう“ムダ買い”も防げそうだ。ポーチに入れた預けた釣り道具は中身が見えるように撮影されており、気遣いを感じる。

 それにしてもかなりきれいに撮影してくれている印象だ。集荷時の遅延はあったものの、そのトラブルを差し引けば、なかなか便利で使い勝手のいいサービスと感じる。

取り出し時には送料がかかる、テレビCMの謳い文句に注意

 ここからさらに荷物の取り出しもしてみることに。今回選択した「スタンダードプラン」では荷物を1点ずつ取り出すこともできるが、今回、ボックスごと取り出してみることに。

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想像以上の値段に思わず固まる…(内容は税込表示)

 すると、想像以上に総額費用が膨らむことがわかった。「レギュラーボックス」と「アパレルボックス」の取り出し送料が各740円なので2箱分で1480円。そこに「ラージボックス」の取り出し送料910円が加算され、さらに早期の取り出しだったため1箱につきその月額料金の2カ月分が発生。これらに税が加わり請求金額は5049円(税込)に。(※最低保管期間が2カ月と決まっており、それを満たさずに取り出す場合、早期取り出し料金が追加発生する)

 もちろん取り出し時には送料がかかることは知っていたし、きちんと登録前に「レギュラーボックス」「アパレルボックス」は1箱につき740円、「ラージボックス」は910円という金額設定も確認していた。だが、テレビCMであれだけ“250円から”という安さを強調されていたため、使ってみた際に割高感を覚えた利用者も少なくないのではないだろうか。

 取り出しの申請から2日後、無事に預けていた荷物が到着。これにてサマリーポケット体験は終了した。

 スマホで預けているアイテムを確認できる点は便利だし、雑費を加算しても屋内のトランクルームを借りるよりは断然安いだろう。集荷トラブルがあったものの、それを差し引けば便利なサービスに感じた。これまでトランクルームをレンタルしていた方で、そこまでトランクルームを目いっぱい使っていない場合の乗り換え需要も高そうだ。ただし、取り出し時の送料などは事前に留意しておきたいところである。

 明らかにめったに使わず埃をかぶっている物が多く、自宅の収納スペース不足に悩んでいる方は、サマリーポケットの利用を検討してみてもいいだろう。

(文・取材=泥沼蛙/A4studio)

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A4studio

エーヨンスタジオ/WEB媒体(ニュースサイト)、雑誌媒体(週刊誌)を中心に、時事系、サブカル系、ビジネス系などのトピックの企画・編集・執筆を行う編集プロダクション。
株式会社A4studio

Twitter:@a4studio_tokyo

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