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石原結實「医療の常識を疑え!病気にならないための生き方」

日本が北朝鮮の核ミサイル被弾の場合、死なないための具体的対処法…20分後に黒い雨

文=石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士
日本が北朝鮮の核ミサイル被弾の場合、死なないための具体的対処法…20分後に黒い雨の画像1「Thinkstock」より

 北朝鮮による核ミサイル攻撃が、少しずつ現実味を帯びてきている。

 核兵器が爆発を起こすと、100万分の1秒後(ということは瞬時)にウランやプルトニウムが分裂反応を起こし、中性子線やガンマ線が放出される。10秒後には、爆発の衝撃波が半径3.7キロメートル四方に及び、最大風速は400メートル/秒以上になるという。3分後には「きのこ雲」が発生し、20分後には「黒い雨」が降り始める。

 核兵器が爆発した時点で放射線を浴びると、10秒後の爆風や熱に当たらなくても、誰しも致死に至る。しかし閃光や火球を見るや否や、まずやるべきことは、遮蔽物の陰に隠れることだ。そしてコンクリートの丈夫な建物や地下施設があれば、すぐそこに移動する必要がある。

 放射線の線量は7時間ごとに10分の1ずつ減っていくので、2日(49時間)後には約100分の1まで減少する。よって、建物や地下施設には最低2日間以上とどまり、出ていくなら3日を経過してからにするべきだ。地下施設やコンクリートビルのなかにいるときも、換気扇や窓は閉じてマスクをし、長袖・長ズボンを着用して、被曝を最小限にする必要がある。

 こうした行動をとるべき人は、爆心地から半径2.8キロメートル以内の人である。放射能の直接影響は、同距離以内とされているからだ。

 しかし、半径2.8キロメートルの内外にかかわらず、20分後には黒い雨が降り始めるのだから、同範囲外にいる人も口や鼻をタオルで覆い、雨ガッパで身体を防御し、手袋や帽子を着用して、黒い雨に含まれる放射性物質から、身を守る必要がある。

玄米と自然塩の浄化作用

 たとえ、この窮地を凌いでも油断はならない。太平洋戦争において広島や長崎における原爆投下で助かった人でも、5年後くらいから白血病に罹患する人が増え、10年後以降、肺がん、胃がん、肝臓がんなどのがんが増えてきたからである。

 ここで参考としてエピソードを紹介する。

 1945年8月9日11時2分、長崎に原爆が投下され、7万人以上の尊い生命が奪われた。爆心地からたった1800メートルにあった聖フランシスコ病院には大勢の被爆者が押し寄せた。

 同病院の秋月辰一郎医師は、自らも被曝したが、気力を振り絞り、患者の治療に没頭された。秋月医師は地下壕に蓄積されていた玄米と味噌と塩で「塩辛い玄米のおにぎり」と「塩辛い味噌汁」をつくらせて、同病院の職員・患者たちに毎日、毎食与えた。すると皮膚が溶け落ちるなどひどい被曝をした人でさえ、原爆による症状(白血病、貧血ほか)が出ず、その後、何十年もほとんどの人が原爆症を発症しなかった。

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

石原結實/イシハラクリニック院長、医学博士

1948年長崎市生まれ。長崎大学医学部を卒業後、血液内科を専攻。「白血球の働きと食物・運動の関係」について研究し、同大学大学院博士課程修了。スイスの自然療法病院B・ベンナー・クリニックや、モスクワの断食療法病院でガンをはじめとする種々の病気、自然療法を勉強。コーカサス地方(ジョージア共和国)の長寿村にも長寿食の研究に5回赴く。現在は東京で漢方薬処方をするクリニックを開く傍ら、伊豆で健康増進を目的とする保養所、ヒポクラティック・サナトリウムを運営。著書はベストセラーとなった『生姜力』(主婦と生活社)、『「食べない」健康法』(PHP文庫)、『「体を温める」と病気は必ず治る』(三笠書房)、石原慎太郎氏との共著『老いを生きる自信』(PHP文庫)、『コロナは恐くない 怖いのはあなたの「血の汚れ」だ』など、330冊以上にのぼる。著書は韓国、中国、台湾、アメリカ、ロシア、ドイツ、フランス、タイなど世界各国で合計100冊以上翻訳出版されている。1995~2008年まで、日本テレビ系「おもいッきりテレビ」へのレギュラー出演など、テレビ、ラジオ、講演などでも活躍中。先祖は代々、鉄砲伝来で有名な種子島藩の御殿医。

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