つらい腰痛、あなたは治し方を間違えていませんか?
寒い季節になると腰が痛む、という人はいませんか? 腰が痛いと出かけるのも億劫になったり、気持ちが沈んだりしてしまいます。一刻も早く腰痛とサヨナラしたいですよね。
特に寒い冬は、「冷え」が腰に悪いからと、腰を温めたり、冷やさないようにケアしている人も多いでしょう。ところが、長年腰痛に苦しんでいる人の場合、冷え対策だけでは根本的な解決にはならないというのです。
腰痛の原因と対策を研究し続けている日本腰痛研究開発機構は、著書『あなたの腰痛が治らないのは治し方を間違えているから』(アスコム刊)の中で、慢性的な腰痛の“真の原因”は腰にはないと解説しています。
腰に原因がないのに、なぜ腰痛になってしまうのでしょうか。
股関節や足首が硬いと腰に痛みが出る
本書の中で、腰痛の慢性化を招く原因の一つとしてあげられているのが、腰以外の部分の硬さです。
例えば「股関節の硬さ」。
腰の痛みとはあまり関係ないように思えますが、股関節が硬い人は、上半身を左右にひねったりするときに腰が痛むようになるそうです。
本書の監修者の一人であるアスレティック・トレーナーの新井康希さんは、本来、腰は安定しているべき部分だと述べます。それが、股関節が硬いと腰に無理な動きが生じて、痛みが出てしまうのです。
腰痛というと、年齢のせい、冷えのせいなどと考えてしまいがちですが、実は腰じゃない部分が原因だという可能性もあるわけです。本の中では、胸椎や足首の硬さも腰痛につながると解説されています。
そして、もしそこが原因ならば、硬さを解消できない限り、腰を何度マッサージしても、どれだけ温めても、腰痛は繰り返してしまいます。
腰痛は「脳の不調」のせい!?
また、体のどこにもまったく問題がないのに、なぜか腰が痛いケースがあるということも述べられています。本書によれば、それは「脳の不調」が原因かもしれないということです。もしそうであれば、いくら腰を検査しても「異常なし」で、「原因不明」の腰痛とされてしまうことも頷けます。
本書の監修者である痛み専門医の河合隆志さんによれば、脳が痛みに過敏になっている状態か、脳がストレスに耐えきれなくて体に痛みとして逃がしている状態が考えられると指摘します。実際にはどこも悪くはないのに、脳が痛みを生み出してしまうのです。
ただ、対処のしようがないというわけではありません。
まずは腰痛の原因を理解したり、少しずつ腰痛に対する「認知」を変えていったりすることが必要。原因不明の腰痛に不安やストレスを抱えることが脳の不調を招くならば、原因が何かを知って心を落ち着かせることは大事かもしれませんね。
慢性的な腰痛は、持病のようになってしまって、「もう一生付き合っていくしかない」と諦めている人もいるかもしれません。
でも今までまったく考えたこともなかったところに原因が隠れている可能性があるので、心機一転、腰痛解消にトライしてみてはいかがでしょう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。