薬の販売だけでなく低価格かつクオリティの高い日用品なども取り揃え、日常生活を手助けしてくれるドラッグストア。なかでも、業界の人気を牽引してきた老舗チェーン店として知られているのが「マツモトキヨシ」だ。
個人商店として1932年に産声を上げたマツキヨは、90周年を目前に控えた今年、ドラッグストア業界の大手である「ココカラファイン」と経営統合を果たすなど、再び勢いを取り戻している。
そんなマツキヨはPB(プライベートブランド)である「matsukiyo」が人気で、熱心なリピーターも多いのだが、なかには少々首をかしげざるを得ない“要注意”な商品もある。そこで今回は、実際に使用してみて気になった「matsukiyo」の要注意な5品を選出したので、買い物の参考にしてほしい。
ハイドロコロイドパッド 薄型 水仕事用 12枚/525円(税込、以下同)
絆創膏は、ちょっとしたかすり傷などを負ったときのために常備しておきたい医療グッズだが、近年は進化型の絆創膏も多く登場し、ドラッグストアにも並んでいる。
この「ハイドロコロイドパッド 薄型 水仕事用 12枚」も、そうした進化型絆創膏のひとつ。“傷を治す体液の成分”を絆創膏のハイドロコロイドという素材がゲル状にして傷口にとどまらせることで、傷を早くキレイに治してくれるというのだ。さらに、高い粘着力と防水性もあるため、洗い物をしたりシャワーを浴びたりしても問題ないという触れ込みである。
しかし、インターネット上では少々不満の声もあがっている。というのもこの商品、治癒能力自体には問題はないが、いかんせん粘着力が強すぎて、剥がすときに皮膚が引っ張られて痛いことがあるというのだ。その一方で、シャワーを当てていたら端からクルクルとめくれて取れてしまったという意見もある。もちろん使用状況によって変わるだろうが、進化型絆創膏はさまざまな種類が出ていることを考えると、もう少し別の商品を探してもいいのかもしれない。
プロテインバー塩キャラメル 36g/138円
健康のためや趣味としてスポーツを楽しむ方は多いだろうが、運動効果を高めてくれるサポートアイテムとして、プロテインを多く含む食品を摂取しているという人も少なくない。最近はコンビニやドラッグストアでも、こうしたプロテイン配合の栄養バーなどが並んでいるが、この「プロテインバー塩キャラメル 36g」には厳しい意見も多くあがっている。
管理栄養士監修のもと、プロテインを15gも配合しており、日々の運動をサポートしてくれるそうで、1本36gと良い意味で少量なので、さっと手早く食べられるのもちょうどいいだろう。
ただ、味わいの面で賛否が分かれているのである。食べやすくて美味しいといった好意的な意見がある一方で、キャラメル味の薄さや油っぽい舌触りなどにあまり良い印象を持たない方も少なくない模様。この塩キャラメル味が舌に合わない方は、同シリーズにイチゴ味やチョコ味などもあるので、そちらを選んでもいいかもしれない。
キレイ長持ちお風呂用スポンジ 1P/327円
寒くなってきた時期は、自宅でゆっくり湯船に浸かって暖を取るのもいいものだ。しかし、気持ちよくお風呂を利用するためには、浴槽の水垢などを落とす掃除も必須となってくるだろう。そんなときにこの「キレイ長持ちお風呂用スポンジ 1P」は重宝しそうだが、少々気になる点があるのだ。
こちらは型崩れしにくいという高級ポリウレタンを使用しているだけでなく、無膜構造なので洗剤の泡立ちも良いという触れ込み。本品の上部にはフックなどに吊るしておける切れ込みと丸い穴が空いている。
だが、その吊るしておくための配慮が裏目に出てしまっているのである。切れ込みと穴のせいで、握って使っていると先端がグニャグニャしてしまい、洗いづらい印象を覚えるのだ。洗いやすさを取るか、吊るしておける利便性を取るか、好みは人それぞれあるだろうが、効率よく浴槽掃除がしたいのであれば、別のスポンジを選んだほうが賢明かもしれない。
歯間ブラシL型 サイズ4(M) 8本/294円
マスク生活でついつい油断しがちなのが、お口周りのケア。通常の歯磨きだけでは落ちにくい、頑固な歯と歯の間の汚れにも気を遣いたい。昨今のドラッグストアではそうしたシーンで活躍する歯間ブラシなどが数多くラインナップされている。
「歯間ブラシL型 サイズ4(M) 8本」もそんなデンタルケア商品。鶴の首のように絶妙に湾曲した長いヘッド部分が奥歯の間にもうまく届き、歯の汚れをキレイにしてくれるという。
実際、ネット上では「持ち手も滑りにくく使いやすい」「お値段もお手頃」と好意的な意見も多いが、一方でヘッド部分の強度が弱く、「使っていてすぐに折れた」とする意見もあがっている。歯間ブラシに耐久度を望んでいる方には、おすすめしづらい商品といえる。
99%除菌 流せるトイレクリーナー 20枚×2P/206円
最後は、今年4月のマツキヨ要注意アイテムの記事でも紹介した商品。あらためて選出せざるを得ないほど要注意ポイントが気になってしまうため、今回も紹介させていただこう。
「99%除菌 流せるトイレクリーナー 20枚×2P」は文字通り、トイレ清掃のために使うためのシート。約250mm×160mmのウェットシートが計40枚も入っており、便器やタンク、床やタイルといった場所を拭いたら、そのままトイレに流せるというのがウリだ。しかしネット上では、その機能性を疑問視する声が相次いでいる。
というのも、パッケージから取り出そうとするだけですぐに破れてしまうほど、シートの耐久性が低いというのだ。気になる汚れも多いトイレ掃除の場面では、使っている最中にブチブチと千切れてしまうシートは、衛生的にも心許ないのではないだろうか。このようなトイレに流せるクリーナーは競合他社からもいくつも出ているので、本品以外を購入するほうが賢明かもしれない。
「matsukiyo」は、痒いところに手が届く商品を多く開発しているブランドだ。実際、性能に対して価格が安い良品が多くファンを獲得しているが、すべての商品がそうとは言い切れないようである。店舗に足を運んだ際は、こうした要注意アイテムに気をつけつつ、マツキヨで賢く買い物していただきたい。
(文・取材=A4studio)
※情報は2021年10月29日現在のものです。