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動画配信するならYouTubeよりTikTok!5カ月でフォロワー100万人超の22歳

文=道明寺三清/ライター
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修一朗

 新型コロナウイルスの感染拡大が長期化し、心身のストレスのみならず経済的打撃を受け、生活が一変した人も多い。4月の緊急事態宣言発令から半年、ニューノーマル時代を生き抜くには、「固定観念をぶっ壊せ!」といった新しい発想が必要なようだ。

「そんなこといっても……」と反論の声が聞こえてきそうだが、最初から諦めていては何も変えられない。固定観念に囚われない生き方を体現し、大きなチャンスを掴んだ22歳の現役大学生、TikTokクリエイターの修一朗に、そのサクセスストーリーを聞いた。

急成長するTikTok

 世界を夢中にする動画投稿アプリTikTokは、日本では2018年に10代の若者を中心に人気を集めた。コロナ禍にユーザーが動画を見る時間が増えたことも要因となり、さらに広い世代に広がりユーザーが爆発的に増えている。世界最大のブランド資産データベース「ブランドZ」が発表した2020年の「ブランドZ 世界のブランド価値ランキングTop100」では、今年の新規参入ブランドのなかでもっとも高い順位の79位と、その勢いは目を見張るものがある。そのTikTokのなかでもっとも注目されるクリエイターが、現役大学生の修一朗だ。

「僕の制作する動画は、これまでTikTokにはなかったスタイル。新しいスタイルが見る人の興味を引き、同時にTikTok自体の波がきていたことも重なり、フォロワーが増えていきました」(修一朗)

 修一朗がTikTokを始めたのは今年5月。当時、シンガポールに留学中だったが、緊急事態宣言が出されて帰国を余儀なくされた。普通なら大きく動揺するところだが、修一朗は違った。

「特に動揺はなく、むしろ『緊急事態宣言で可能性が増えるかも』と思いました。授業はオンラインでできるので、学業には支障がありません。学生としてやるべきことはできるうえに、時間も増える。これはチャンスだと思いました。同様な状況の人が動画を見る時間が増えます。それも、プラス3時間くらいと想定できます。そこでユーザーが僕を見つければ、必ずいけると思いました」(同)

 動画から溢れる自信がユーザーにも伝わるのか、TikTok開始からわずか5カ月で100万人を超えるフォロワーがつき、さらに現在も増え続けている。

コンテンツに限界はない

 多くのインフルエンサーがいるSNSで、ゼロから積み上げていくことは簡単ではないと想像するが、コツコツと動画やコンテンツをつくり投稿していくことができれば、フォロワーを増やすことは難しくないと修一朗は言う。まずは3万人のフォロワーをつくることが成功の鍵だという。

「TikTokだと3万人は『30K』と表示されますが、ユーザーが見た時にボリュームがあり、『抜けている人』というインパクトがあるんです。企画もの、特にチャレンジ系は、見る人にとって面白味があります。そして同じチャレンジでも、続けることによって成長が見られることがユーザーの心をつかみます。3万からの伸びは順調で、僕の場合は1本出すごとに2000人位増えました」(同)

 TikTokには、まだまだチャンスがあるという。

「僕が始めた当時のTikTokでは、YouTubeにあるような編集をしている動画はあまりなかったので、そういった編集をTikTokに取り込めないかと考えました。字幕を入れたり、動画を組み合わせるような編集をしたところ、狙い通り観る人が増えました」(同)

 そういった「まだないコンテンツ」の開拓余地がTikTokにはまだまだあり、そういった「まだ」を見つけてチャレンジしてほしいという。

「どんなジャンルの投稿でも、1000人に1人は好きになってくれる人がいる。日本のユーザーは約1500万人いるので、1000人に1人が好きになってくれれば1万5000人、1000人に2人になればもう少し伸びる、そう考えると3万はすぐです。コツコツと続けることが大事です」(同)

動画制作はワンオペ

 修一朗の動画は、初見の1~2秒で見る人を引きつける。動画の撮影も編集も技術があるスタッフと共に制作しているのだろうと思うほどだが、実際にはすべてワンオペで行っているという。撮影は、カメラやスマホを道端や地面においての撮影など完全な自撮り、人混みの中でも自身でさまざまなアングルから撮影する。編集も自己流だが、趣味が編集に役だっているという。

「映画が大好きで、いろいろなジャンルの映画を1日3本は観ます。映画は誰にも負けないくらい見ていると自負しています。映画を観て編集を真似することもあります。将来は映画の分析などもしてみたいと思います」(同)

 TikTokなどのSNSで成功する人もいれば、SNSでの誹謗中傷に悩む人もいる。そんな現状についても聞いてみた。

「SNSに限らず、どんな時も僕は『大事な人に胸を張って見せることができる自分でいること』を考えています。大事な人とは、亡くなった祖父と非常にお世話になった方です」(同)

 大事な人をいつも心に思うことで、誹謗中傷する側にも、誹謗中傷に苦しむ側にもならないでほしいと話す。

「起承転結があるコンテンツが、今後大きくなるかもしれないと感じています。まだTikTokにない新しい動画を制作していくつもりです。誰でもTikTokをプラットフォームとして、いろいろなことに挑戦していけます。一緒に固定観念をぶっ壊していきましょう!」(同)

 YouTubeでは、お笑い芸人やタレントが続々と参戦し、素人がファンを獲得するのは難しくなってきているといわれるが、TikTokはまだ大きな開拓の余地がある。短期間でインフルエンサーとなった修一朗の軌跡は、参考になるのではないだろうか。
(文=道明寺三清/ライター)

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