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【実機検証】iPhoneで通話録音するベストな方法は?通話録音アプリからボイスメモまで

文=オトナライフ編集部
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電話での大事な商談や重要な会話を録音したいとき、iPhoneで通話を録音するにはどういった方法があるでしょうか。今回はiPhoneにダウンロードできる通話録音アプリが実際に使えるかどうか検証するほか、iPhone本体のボイスメモ機能や画面録画機能で通話が録音できるか、通話録音するベストの方法を実際に試してみます。

iPhone対応の安全な通話録音アプリは存在するの?

iPhoneで通話を録音する場合、まず多くの方は「通話録音できるアプリの利用ができないか?」を考えるのでは。

iPhone対応の安全な通話録音アプリは存在するの?1
しかし、Appleの本拠地であるアメリカの多くの州では「同意を得ない通話録音」が違法であることから、iPhone本体は基本的に通話の録音ができないよう設計されています。よってボイスレコーダーのように単純に通話を録音できるアプリは基本的には存在しません

(画像引用元:Apple公式サイト

一応、iPhoneにも対応した日本発の通話録音アプリとしては「コネクト(Connect)」がありました。

 iPhone対応の安全な通話録音アプリは存在するの?2
「コネクト」はiPhoneの通話を自動録音し、AIが文字起こししてくれる通話アプリ。コネクトのアプリからインターネット回線を通して電話を発信・着信する必要がありますが、相手方には自身の電話番号が表示され非常に使いやすかったため、業務上の電話会議や営業架電などに利用されてきました
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コネクトの利用方法はコネクトアプリから電話を発信・着信するだけ。通話を録音するとともに、通話内容がチャット形式で記録され、通話終了後すぐに確認できました

しかし、「コネクト」は2023年5月31日にサービス提供を終了。そのため、国内企業が運営する信頼性が高い「iPhone対応の通話録音アプリ」は皆無に近いのが現状です。そのため、前提として「通話録音が可能」と謳うアプリをインストールすることはおすすめしません。

App StoreのiPhone向け通話録音アプリを3つ実際に試してみた:安全?危険?

現在の状況として、通話録音が可能と謳うアプリは信頼性の低い海外発のアプリが占めており、日本国内ではうまく利用ができないものも多く、また利用料金も割高なためインストールはおすすめしません。

とはいえ、App Storeに通話録音可能なアプリがあれば「多少の危険性があっても自己責任で使いたい」方も多いかもしれません。ただサービスが終了した「コネクト(Connect)」以外の通話録音アプリで、「どのアプリが信頼でき、どのアプリが危険なのか」を見極めるのは難しいでしょう。

そこで2023年8月現在、App Storeで配信されている「iPhone向け通話録音アプリ」を筆者が実際に試してみました。「そもそも日本国内の通話が録音可能なのか」など、レビューをするのでぜひ参考にしてください。

なお、携帯電話は筆者のiPhone 13、キャリアはワイモバイルを利用して検証を行いました。

「TapeACall: 通話録音」:録音可能だが非通知発信になる

TapeACall: 通話録音」アプリは57か国400万人以上が利用する、グループ通話機能を利用し通話を録音・文字起こしができるアプリです。

「TapeACall: 通話録音」:録音可能だが非通知発信になる
「TapeACall: 通話録音」アプリを利用しiPhoneから発信通話を録音する場合、まずTapeACallが提供する日本の録音ライン番号へ電話を掛け、「通話を追加」ボタンをタップし、相手へ発信することで録音できます。筆者が試してみたところ、録音はきちんとできましたが、相手方には非通知の着信になり、さらにビープ音なども入ることから「相手に通話録音をしていることを知られたくない」場合には不向きかもしれません。また、日本語のAI文字起こしは精度が高いとは言えませんでした。三者通話やグループ通話に対応していないキャリアでは利用できません。7日間の無料トライアルつき、サブスクリプション料金は1,080円/月、6,400円/年です

繰り返しですがキャリアを選ぶうえ、相手方には「非通知」の着信となるため怪しまれてしまうでしょう。仮にサブスクリプションをしても「通常の通話を録音する」使い方はできないと言えます。

「iPhone用の通話録音とボイスレコーダー」:録音不可、保留中の音楽が録音されるだけ

iPhone用の通話録音とボイスレコーダー」アプリもグループ通話を利用した通話録音アプリですが、筆者が試したところ、通話を録音ができませんでした。

「iPhone用の通話録音とボイスレコーダー」:録音不可、保留中の音楽が録音されるだけ
「iPhone用の通話録音とボイスレコーダー」アプリも「TapeACall: 通話録音」アプリと同様にグループ通話機能を利用した通話録音アプリで、利用方法もほぼ同じですが、筆者が試したところ、発信相手をグループ通話に参加させることができず、保留中の音楽が録音されるだけで通話は録音できませんでした。グループ通話用のアシスト番号を確認したところ、アメリカとカナダの番号しか選択できなかったので、日本国内からはグループ通話を行えなかったものと考えられます。3日間の無料トライアルつき、サブスクリプション料金は契約期間や更新方法によって異なり、650円/週~7,500円/年です

【その他】「通話録音 & ボイスメモ GETCALL App」:無料お試し期間なし

通話録音 & ボイスメモ GETCALL App」アプリもグループ通話を利用した通話録音アプリですが、無料トライアルが無いアプリのため要注意。課金をしても録音できない可能性があります。

「通話録音 & ボイスメモ GETCALL App」:無料お試し期間なし
「通話録音 & ボイスメモ GETCALL App」は無料トライアル期間がなく、利用に1,200円/週または10,000円/年の料金が即かかるので要注意。なおこのアプリもグループ通話機能を利用した通話録音アプリで、通話アシスト番号に日本の番号がなくなったと見られます。よって課金をしても日本国内からは使えないでしょう。アプリ経由でどうしても録音したい場合、無料で使える「TapeACall: 通話録音」よりも優先する理由は無いでしょう

以上の検証から、実際に日本国内から通話録音ができたアプリは「TapeACall: 通話録音」のみとなりました。

アプリ利用以外の方法で、iPhoneで電話を録音する主要な方法を試してみましたので参考にしてください。

ボイスメモ機能:録音可

iPhoneをスピーカーにして通話し、その通話をボイスレコーダーや他のスマホのボイスメモ機能を利用すれば録音が可能です。

ボイスメモ機能:録音可
録音方法はスピーカー通話にしたスマホの近くにボイスレコーダーやスマホなどの録音デバイスを置き、録音を開始するだけ。通話用iPhoneの他に録音デバイスが必要になりますが、確実に録音できる方法であり、iPhoneで電話録音するベストな方法といえるでしょう

通話と同時にボイスメモ機能で録音:録音不可

iPhoneで通話中に、そのiPhoneのボイスメモ機能を起動しても、録音を開始できません。

通話と同時にボイスメモ機能で録音:録音不可
iPhoneの電話回線を使った通話でも、LINEの音声通話でも、通話中にボイスメモの録音ボタンをタップすると「録音できません。ボイスメモを録音するには、通話を終了してください」と表示され、ボイスメモの録音ボタンを押すことができず、通話を録音できませんでした

 画面録画機能:録音不可

iPhoneで通話中に、 画面録画機能を利用しても通話を録音できません。

画面録画機能:録音不可
iPhoneの電話回線を使った通話(左)とLINEの音声通話(右)をそれぞれ画面録画機能を使って録画してみましたが、通話内容は録音されていませんでした。総じてiPhone本体内蔵機能を利用しても、通話は録音できないということが分かります

【法人向け】キャリアの電話録音サービスを利用するという方法もある

ドコモやKDDI、ソフトバンクといったキャリアでは、法人を主な対象として電話の録音サービスを正式に提供しています。確実かつ継続的に通話の録音を行いたい場合、料金はかかりますがこれらのサービスを正式な手続きの上、利用するのも1つの手です。

【法人向け】キャリアの電話録音サービスを利用するという方法もある
Rakuten Communicationsでは050電話番号と発信アプリを利用した「モバイル通話録音サービス」を提供。こちらも主に法人利用が想定されていますが、こうしたサービスを使うのも良いでしょう

(画像引用元:Rakuten Communications公式サイト

 iPhoneで通話録音するときの注意点

iPhoneで通話録音するときの注意点についてまとめました。

iPhoneのセキュリティ上の制約

前述の通り、iPhone本体は内蔵機能による通話録音ができないよう設計されています。また「通話録音が可能」と謳うアプリであっても、繰り返しになりますが録音できない場合が多々あることに注意してください。

録音データのSNS等での公開はプライバシー侵害や名誉棄損に当たる可能性がある

録音データの使い方にも注意しましょう。通話音声をSNSやウェブサイトで公開することは、プライバシー侵害や名誉棄損に当たる可能性があります。

まとめ

今回はiPhoneの通話録音アプリやiPhone本体の機能で、実際に通話録音が可能かどうかについて検証しました。まとめると、iPhone本体の機能では通話録音はできず、また通話録音アプリも日本国内の通話は録音できないものや動作が不安定なものが多く、確実に録音するには不安要素が残る結果となりました。

結論としては、他のデバイスを用意する手間はかかりますが、スピーカー通話をボイスレコーダー等他の録音デバイスで録音するのが最も確実な方法といえるでしょう。また、継続的に通話録音したい場合は、料金はかかりますがキャリアの電話録音サービスを利用するのも1つの手段です。

オトナライフ編集部

オトナライフ編集部

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