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PayPayの罠…飲食店で「お支払いが集中」で決済エラー、意図的に制限か

文=Business Journal編集部、協力=山口健太/ITジャーナリスト
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PayPayの公式サイトより

 ランチタイムに飲食店で食事後にQRコード決済サービス「PayPay」で支払いをしようとしたところ、「多くのお客様のPayPayでのお支払いが集中しているため、ご利用を制限しております」というメッセージが表示され使用できない事象が発生しているようだ。一部SNS上では「PayPayの罠」として

<飯食った後なので皿洗いコース?>
<食い逃げ>
<そんな制限あったの>
<そんな事あるんだ怖い>
<コンビニで買い物してグラタン温めてもらった時Paypay使えなくて現金も持ってなくて困りました>
<色んな決済手段を持っておくべき>
<これがあるから現金も持ち歩かないとね>

などと話題となっている。もし仮に支払い手段がPayPayしかない場合は支払いができないという状態に追い込まれるが、なぜこうした現象が起きるのだろうか。専門家の見解を交えて追ってみたい。

 現在では小売店や飲食店などの支払い手段としてスタンダードになったQRコード決済サービス。「楽天ペイ」「d払い」「au PAY」「モバイルSuica」など各社が提供するサービスが乱立するなか、2018年にサービス提供を開始したPayPayの登録ユーザーは6000万人を超え、日本人の2人に1人は利用している計算になり、コード決済金額ベースでは市場全体の約67%を占めている。加盟店数(累計登録箇所数)は23年3月時点で410万カ所を超えている。

 そんなPayPayだが、利用しようとした際に「現在ご利用を制限しております」などと表示され利用できなくなったという報告はSNS上で多い。あるユーザの投稿によれば、小売店で決済できない状態となり、残高のチャージ機能が利用できず、利用可能額の上限にも達していなかったためカスタマーサポートに電話したところ、「お客様のアカウントは審査中のため、現在利用を制限させていただいております」との返答。原因や対策の方法について質問しても「セキュリティの観点からお答えできない」と言われるばかりだったという。

利用制限が発生する原因

 PayPay公式サイト上の「ヘルプ」によれば、チャージや支払い時に「現在ご利用を制限しています」と表示されエラーになる原因として以下が記載されている。

・一定期間に同一金額でチャージをしようとした場合
・一定期間に同一金額および同一店舗で支払いをしようとした場合(必ず取引履歴で決済状況をご確認ください。)
・取引審査の監視に該当した場合

 対策としては「時間をおいてお試しいただくか、別のお支払い方法(別のチャージ方法)をご利用ください」としか書かれていない。また、「現在ご利用が制限されています」と表示されログインができない場合の原因として以下が書かれている。

・クレジットカードの登録を複数回失敗すると、アカウントが利用できない状態となる場合があります。
・パスワードの再設定ができい:PayPayにログインできない場合は、登録の携帯電話番号で再設定ができます。
・お客様のアカウントをまもるため、一時的に制限をかけている場合があります。

 このほか、「加盟店様向けヘルプ」には決済時にエラーが発生する原因として以下が書かれている。

・PayPayで設定しているお支払い上限金額を超えているため、エラーが発生しています。
・PayPayアプリユーザー自身で設定した利用可能額を超えているため、エラーが発生しています。
・クレジットカード会社からの取引承認がおりなかったため、エラーが発生しています。
・加盟店様の決済限度額に達しているため、エラーが発生しています。
・加盟店様への決済サービス提供を停止しているため、エラーが発生しています。

意図的に利用制限をかけるケースも

 公式サイトをみる限り、冒頭で紹介した「お支払いが集中しているため」という理由での利用制限については説明されていない。2日にはNTTドコモの「d払い」で午後12時4分頃~午後1時8分頃というまさにランチタイムに障害が発生し、多くの人が影響を受けたが、なぜこうした事象が起きるのか、ITジャーナリストの山口健太氏はいう。

「QR決済アプリはサーバー側と通信をすることで支払いに必要な情報を取得しています。スマホの通信回線やクラウドなどのインフラに依存した仕組みであり、そのどこかで障害が起きれば使えない場合が出てきます。最近ではd払いやau PAYも短時間使えなくなる障害を起こしており、各社に共通する課題といえます。

 ランチタイムなどの利用増は想定の範囲内ですが、1月24日に発生したPayPayの障害では利用が集中した際にPayPay側で意図的に利用制限をかけたようです。こうした制限は利用者にとっては不便ですが、支払い時にエラーが発生すると店舗との間で払った・払ってないといったトラブルになる恐れがあるため、利用自体を制限したほうがマシという判断でしょう」

 やはり、QR決済のみしか支払い手段を持っていないというのは危険なのか。

「PayPayはネット接続がない状態でも一定の金額内で支払えるオフラインモードを2023年7月に搭載するなど、支払いができない状況を少しでも減らそうとする姿勢はうかがえます。ただ、スマホの電池切れや店側の都合で使えない場合もあります。現金でも1万円札しか持っていないと不便な場合があるように、さまざまな状況に対応できる複数の支払い手段を用意しておくことをおすすめします」

(文=Business Journal編集部、協力=山口健太/ITジャーナリスト)

山口健太/ITジャーナリスト

山口健太/ITジャーナリスト

1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。
山口健太

Twitter:@yamaguc_k

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