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そしてもう1つはサポートの弱さだ。キャリア各社は全国に自社のショップを展開しており、端末・回線・サービスなどあらゆる面で、どこでも手厚いサポートを受けられる強みがある。一方、大半のMVNOはサポートショップを持っておらず、電話やインターネットによるサポートが主であり、ユーザが大手キャリアと同等のサポートを得るのは難しい。しかもSIMロックフリーのスマートフォンを利用するには、SIMを挿入した後に設定を変更する必要がある、端末によっては思い通りの動作をしない場合があるなど、キャリア提供のスマートフォンでは意識する必要のない問題も、ユーザ自身で解決していかなければならない。
通常より高額なお金を払って端末を購入し、通信設定も自身でする必要がある。そうした要素を考えれば、どんなに安いといってもMVNOのサービスを積極的に利用したいという人は限られてくるだろう。
だが、ある程度知識のある人にとっては、MVNOの自由度の高さと、月額料金が安いことが大きな魅力となっており、そうしたユーザの支持がMVNOの存在感を高めているのは確かだ。今回、人気スマートフォンのSIMロックフリー化が進んだことで、一層ユーザの獲得が進むようであれば、大手キャリアによる硬直化したスマートフォンの料金体系に、MVNOが風穴を開ける可能性も十分考えられそうだ。
(文=佐野正弘/ITライター)
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