ソーシャルゲームの魅力のひとつは、きれいなイラストだ。それだけに、ゲームとしての操作性や達成感以上に、イラストやキャラクターに対して熱心なユーザーが多く存在するのも仕方がないだろう。
しかし、そうしたゲームキャラクターのファンが暴走してしまう姿が、最近目立ってきている。その舞台となっているのが、Twitterだ。
公式絵師との近すぎる関係をつくるTwitter
ソーシャルゲームは多くの場合、公式アカウントを持っているが、それとは別に、ゲームにイラストを提供しているイラストレーターが個人でアカウントを持っていることもある。その個人アカウントにおいて、ゲームキャラクターの裏話やゲームで使用されていないイラストを投稿している人もいる。
そうした情報や絵を見たいがためにフォローしているゲームファンも多い。単なるゲームのユーザーが、Twitterではプロのイラストレーターに直接感想を述べることができる。お礼や称賛だけではなく、苦情、さらには注文をつけることもできてしまう。
実際、そうした近すぎる関係とダイレクトなコミュニケーション手段によって、イラストレーターに直接苦情を言う人が散見されるようになった。最近特に目立ったのは『パズル&ドラゴンズ』(ガンホー・オンライン・エンターテイメント/通称:パズドラ)と『刀剣乱舞』(DMMゲームズ、ニトロプラス)の事件だ。
イラストが差し替えられたパズドラ
『パズドラ』はゲーム内のキャラクターが時々「パワーアップ」と称してリニューアルされる。コザキユースケ氏が担当したキャラクターのパワーアップ版が公開された際、その新ビジュアルの色合いや表情、ポーズが気に入らないなどと、一部のユーザーが騒ぎたてた。その結果、コザキユースケ氏はイラストを描き替え、差し替えるに至ったのだ。
ゲーム会社が発注して検収した作品を、ユーザーが騒いだからといって差し替えるというのは極めて異例だ。しかし、新ビジュアル誕生に当たって、ユーザーにアンケートを取るなどの経緯もあったことから、コザキ氏がユーザーに配慮して変更を申し入れたことで差し替えとなったようだ。