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結局のところ韓国国内の経済状況が悪いということだが、その原因は国内総生産の約70%を占める財閥企業の経営不振が大きいことにありそうだ。韓国の中小企業の60%以上は財閥企業の影響下にある。財閥企業の不振のあおりを受けて、中小企業が衰退している現状があるため、韓国の若者たちはいかに競争率が高かろうと、サムスン電子などの財閥企業への就職を目指さざるを得ないのだ。
こうした若者の就職難に対して、韓国政府はサムスングループ、ヒュンダイグループ、SKグループ、LGグループ、ロッテグループ、ハンファグループなどの財閥企業と協力し、今後4年間で若者の働き口を新たに20万件つくると宣言。8月19日までに上記財閥企業らは計9万6569人に働き口を創出したと発表した。
しかし、その数字は、「すでに採用している人員も加えた数字」で、さらに「インターンを含めた数字」であることが発覚。つまり水増ししており、純粋に増えた働き口は1万6537人にすぎないこともわかっている。
財閥企業関係者は、「青年の雇用拡大の趣旨には共感するが、経営環境が難しい中で、無条件に人を採用するのは難しく、職務教育やインターンなどの就職機会を提供する間接的な方法をとるしかない」と本音をこぼしている。
今後の明るい見通しも立たず、長い停滞が続きそうな韓国経済。未曾有の就職難に直面している若者たちは、その原因をつくり出した財閥企業への就職を当分目指さざるを得ないようだ。
(文・取材=慎虎俊)
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