関西大学が私に対して引き続き指導を頼んだ旨の記事がありましたが、そのような事はなく、辞める時は大学側に辞意を伝えるとすぐに承諾されました。現役時代にはリンクまで建設して頂き大変お世話になったので、最後に学長への謁見を希望し辞意を伝えたいとお願いしましたが、その時は1カ月先まで学長のスケジュールが埋まっていて忙しいという理由で、直接会わずに辞めてもらって良いとの事でした。
またどんな理由を言って辞めても嘘になるので、前向きな言葉だけで終わらせてほしいとお願いもしましたが、大学側から『あくまで多忙が理由』と証言する記事が出ました」(原文ママ)
調査は誰が行っていたのか
もし、織田氏のブログの内容が事実だとすれば、関大側は織田氏の退任理由について事実とは異なる内容を発表しただけではなく、彼へのモラハラなどの事実を隠したことになるのではないか。
神奈川県内の大学でパワハラやモラハラ、セクハラの相談業務を行っていた心理カウンセラーは次のように話す。
「ブログでは『大学がこの件に関して誰がどのように調査しているのかわからない』という記述がありますが、被害者の織田氏に調査の状況を知らせていないとすると関大の姿勢はあり得ないと思います。学生や職員からのモラハラなどに関する相談窓口は他の部局から独立するかたちで設置されるのが一般的です。織田さんがどのような部署に相談されたのかがまず気になります」
今回の問題について、関大のどの部署が対応していたのか。運動部を統括する部局が対応したのか。それとも学内の専門窓口が対応したのか。仮に専門窓口が動いた場合、コンプライアンスの常識に則れば、被害を訴える人と緊密に連絡や面談を行いつつ、職場や研究室の環境改善を図るだろう。場合によっては、労働基準監督署や医師など外部の機関に、被害者や相談者をつなげる仕組みが最近の大学には構築されつつある。
「当然、専門窓口には相談記録も残ります。相談を受けてから、対応がどう終了したのか一連の報告書にまとめられるので、今回の織田さんのように当事者が退職したり退学したりしても、モラハラが訴えられた事実は残っているはずです。大学はいずれ発表するつもりがあるのでしょうか。それともすでに内々で処分が行われたのでしょうか。