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中国は天津において、このOPCWへの申告もせずに化学物質を大量に保管し、秘密裏に大量破壊兵器である神経性ガスを生産ないし貯蔵し、天津港から出荷していたのではないかというのが、この説だ。この実態が爆発事故により露呈すれば、重大な国連条約違反の実態まで明らかとなり、国際問題となりかねない。そのために中国当局は必死に実態を隠蔽しているのではないか、というのが本説の概要だ。
「中国からすれば、そもそも大量破壊兵器に関連する物を扱っていたにも関わらずOPCWへの申告をしていなかったというだけで、国連における条約違反となる可能性が高いわけだから、この点は何としても追求されたくない。折しも中国はAIIB(アジアインフラ投資銀行)の勢力拡大に必死な最中であり、この点を国際社会から追求されれば非常にまずい状況になる。もっとも中国は核を有する国連常任理事国であり国連における拒否権も持つため、必死になってうやむやにしてしまうだろうが」(永田町筋)
今回の爆発は中国内の事件のため、海外の捜査機関などが捜査をすることもできず、実態が明らかになる日がくるのかはわからない。しかし、大量破壊兵器が仮に中国で秘密裏に生産され、それが天津港から出荷されていたとしたら、向かった先は中国国内であろうか、もしくは“ほかの国や組織”であろうか。
イスラム国などを含めて、テロ組織や国家から日本国や日本人も狙われる状況の中で、世界的に大量破壊兵器が広まっていれば、これは日本としても非常に大きなリスクである。日本は国際社会において、適切で正当な内容での批判をしっかりと行うことが必要なのではないか。
(文=編集部)
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