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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

黒川弘務検事長“接待賭けマージャン”で辞職へ…実は安倍首相すら使っていないアベノマスク

文=神澤志万/国会議員秘書
黒川弘務検事長接待賭けマージャンで辞職へ…実は安倍首相すら使っていないアベノマスクの画像1
東京高検の黒川弘務検事長に賭け麻雀報道(写真:つのだよしお/アフロ)

 国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。

 新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」などにより、国民のみなさまの自粛生活が続いていますね。みなさまのご協力のおかげで感染拡大は抑えられつつありますが、経済状況は恐ろしいほど悪化してしまいました。

 誰にも予想できなかったこの事態は天命と受け入れるしかないものの、やるせない気持ちになってしまっている方もいらっしゃると思います。まだしばらく厳しい状況は続きますが、みんなでがんばっていきたいものですね。

安倍首相すら使っていない?アベノマスクの評判

 税金の最大の無駄遣いとも言われている「アベノマスク」は、最近ネットで「ムダノマスク」とも呼ばれているようですが、みなさまのところへは届きましたか? 議員会館の事務所や赤坂の議員宿舎にはいち早く届いているのですが、いまだに安倍晋三首相以外の大臣は使用していないようです。

 とっくに届いているのですから、「手元にないので着用できない」という言い訳は通用しません。理由はわかりませんが、「小さい」「衛生面が不安」といったところでしょうか。西村康稔経済再生担当大臣のデニムマスクや小池百合子東京都知事の手作りマスクは話題ですが、これもやはり「アベノマスクは使いたくない」アピールと取られても仕方ないですよね。

 でも、ほかの大臣たちがアベノマスクを使用しないことを心から望んでいるのは、それぞれの省庁の職員たちです。彼らは「大臣が使うようになったら、我々部下もつけざるを得ない」と覚悟はしているのですが、やはりアベノマスクで仕事をすることには躊躇があるようです。

 実は、安倍首相も普段は使い捨てマスクを着けていて、記者の前に立つときにあわててアベノマスクに替えているところを見た人もいるそうです。

「ひとりで買い物」を実践する茂木大臣

 コロナ禍で「買い物もなるべくひとりで」とアナウンスされている昨今、茂木敏充外務大臣がおひとりでスーパーで食材を選んでいる様子をお見かけしました。ゆっくりとご自分で食材を厳選されている姿には、とても好感が持てました。ワインと一緒に召し上がるのでしょうね。

 ただ、SPがそばにいないのが心配になりました。スーパーの外で待機しているのが見えましたが、大丈夫なのでしょうか。

 茂木大臣といえば、経済産業大臣のときの「メロンは嫌い(夕張メロンは除く)」などの「細かすぎるトリセツ」が報じられて世間を驚かせましたが、

 今でも「細かい」「ちょっとしたことで怒り出す」というエピソードはよく耳にします。でも、このときは「密」を避けることを実践しているのだと感心しました。

検察庁法改正案、成立見送りの舞台裏

 さて、国会は通常通り動いています。一般の参観は休止されているものの、全員がマスクを着けて、本会議も各委員会も行われています。

 なんとか延長せずに会期の6月17日までに残りの法案を処理したいようで、どんどん「吊るし」を下ろして(後回しにしていた法案を衆参両院に付託すること)質疑準備を進めています。

 平時なら、必ず各政党の政務調査会の会議で法案の中身や賛否について何度も話し合うところですが、そうした作業は省略され、政調会長や部会長の判断で賛否が決まる政党もあるようです。

 そんなバタバタの流れに紛れて、公務員の定年延長法案の中に押し込んで一括して検察官の定年延長法案まで可決させてしまおうという政府の意向は恥ずかしいですよね。

 なので、検察官の定年延長法案が先送りになったことは大変喜ばしいニュースだと思いました。先送りの理由が法案の中身ではなく「コロナ優先」なのは残念ですが、この問題は、普段は与党寄りの永田町関係者たちも「ちょっとなぁ」と首を傾げるほどでした。

 元閣僚や元検察幹部などのいろいろな方が批判していますしね。国会女子たちも、「どうして総理は世論に耳を傾けてくれないのかなあ」と憤っていたのです。

 そして、法案が先送りになったのは、SNSなどを通じた世論の盛り上がりを受けて、公明党が自民党に先送りを迫ったからでした。つまり、野党共闘の結果ではなく公明党の功労なのです。

 そして、その公明党を動かしたのは世論です。もちろん、公明党もはじめは積極的ではありませんでした。なぜか日頃は関係がよくないはずの日本維新の会と協力して、附帯決議をつけた「条件付き賛成」の方向でまとまっていたのですが、公明党本部に抗議が殺到してしまいました。

 これを受けて急遽、法案の先送りを自民党に迫ったのです。さまざまな意思決定が行われ、最終的には菅義偉官房長官と安倍首相が1対1で話し合って先送りを決断したと聞きました。

 安倍首相は、緊急事態宣言の一部地域の解除についての記者会見の際にも「明確に法案は違憲ではなく、成立に向けて審議を行う」と悪びれずに発言していました。それなのに、直後に先送りが発表されたのには、公明党の姿勢が大きく影響しています。

 また、今年1月に法解釈を変更する形で定年延長が閣議決定されていた東京高等検察庁黒川弘務検事長の“接待賭けマージャン”疑惑が「週刊文春」(文藝春秋)によって報じられました。緊急事態宣言が発令されている中、新聞記者の自宅で“3密”状態で賭けマージャンに興じていたという内容です。これを受けて黒川検事長は辞職する方向のようですが、渦中の人であった黒川検事長の辞職とともに検察庁法改正の件もうやむやになれば、ある意味で安倍首相は命拾いすることになるかもしれません。

 いずれにしても、今回は国民のみなさまの声が政府に届いたことで、政治に関心を持っていただけるきっかけになったと信じています。これまでは「投票に行っても何も変わらない」とあきらめていたのに、「声を上げれば政治を変えられる」と手応えを感じられた方も多かったと思います。今後は、選挙の投票率アップも期待できますね。

(文=神澤志万/国会議員秘書)

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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