トランプ失脚工作に巨額マネーばら撒く「黒幕人物」…全米中のデモ参加者に日当支払い
11日(日本時間)に行われた日米首脳会談について、わが国では概ね好意的な受け止め方がされているが、依然としてアメリカではトランプ新大統領に対する反対運動が根強く、あたかも国が二分されたような状況が続いている。
これまでアメリカでは、激しい選挙戦であったとしても、結果が出た後は挙国一致体制を最初の100日間は模索するのが民主主義の伝統とされてきた。ところが、今回は大統領の就任式が終わった後も、全米各地で「アンチ・トランプ」活動が勢いを増す一方である。
「ムーブ・オン」など、さまざまな市民団体が「反トランプ」の旗を掲げ、連日デモや集会を繰り広げ、トランプの名前の付いたホテル、マンション、ゴルフクラブ、はたまた娘のイヴァンカ・トランプがデザインしたファッションを扱う百貨店にまで不買運動が広がっている。こうしたデモ活動に参加している人々の中には、本心でトランプ大統領の掲げる移民・難民政策などに危機感を抱いている場合もあれば、デモの主催者からの報酬を目当てに集まっている場合もある。多様な価値観を体現するアメリカらしい現実だ。
ミシガン州立大学のデビット・カーター教授によれば、「アメリカには反対運動の参加者は金を目当てに集まるという伝統がある」とのこと。同教授の調査によって、こうしたデモの主催者は「参加者を守るために弁護士を雇い、宿泊先となるモーテルやアパートを借り上げ、ケガに備えて医療保険も用意している。当然、日当が支払われる」ことが明らかにされている。警察もそうした状況は把握しているようだ。
では、今回の反トランプ運動の主催団体はどこから資金を得ているのだろうか。内外の報道を見てみると、ジョージ・ソロスという名前が挙がってくる。1月20日の大統領就任式典の妨害活動や、その後もデモを呼びかけている市民団体の内、少なくとも56団体がソロス氏から資金提供を受けていることが明らかになった。
ワシントンに拠点を構えるシンクタンク「キャピタル・リサーチ・センター」によれば、「全米移民法律センター」は460万ドル、「アーバン・ジャスティス・センター」は62万1000ドルといった具合にソロス財団から資金提供を受けているとのこと。こうした団体はトランプ政権が進める移民・難民政策は憲法違反に当たるとして、各地の裁判所に訴えを起こしている。その意味では、ソロス氏の別動隊といっても過言ではないだろう。