安倍首相、大阪北部地震当日夜に高級料理店で会食…「地震を政局に利用」との声も
国会議員秘書歴20年以上の神澤志万です。
6月18日の大阪北部地震で被災されたみなさま、心よりお見舞いを申し上げます。ガスなどのライフラインがまだ止まっているようで、ご不便な思いをされている方も多いと存じます。発災が通勤時間帯と重なっていたことで、多くの方が電車内に閉じ込められてしまい、大変ご不安だったことでしょう。
また、通学中に小学校のブロック塀の下敷きになってしまった小学4年生の女の子のように、亡くなられた方もいらっしゃいます。なぜ、このような事故が起こってしまったのか。詳細はこれから解明されると思いますが、行政の職員の無知にも問題があるのではないかと思います。
もともと、“お役所”と民間企業の間には明確な上下関係があります。公共事業を請け負う企業には、今も“忖度”が求められているのです。一方で、行政には監督義務はあるものの、職員は専門知識に乏しいため、企業にいいように扱われていることも多いです。
倒壊したブロック塀についても、職員たちは細かいことをわかっておらず、点検を企業に丸投げしていたのでしょう。そして、企業側も配慮に欠けていましたね。明らかに人災です。
過去の震災でも、ブロック塀の倒壊はたびたび問題になっていました。にもかかわらず放置されていたことについては、残念というよりも怒りが込み上げてきます。今後は、国会での対応も求められるでしょう。
菅官房長官、「まいかた」発言で炎上
政府の対応をめぐっては、当日の午前中に開かれた菅義偉官房長官の緊急会見が波紋を呼んでいます。菅官房長官は、震度6弱を観測した大阪府の枚方市(ひらかたし)のことを「まいかたし」と読んでしまったのです。この誤読がインターネットで炎上しましたが、国会内でも「一般の方は読めなくてもいいけど、官房長官はまずいだろう」という声が聞こえてきました。
それより非難が殺到したのは、加計学園の加計孝太郎理事長の記者会見です。震災翌日の午前11時からという日程で、告知されたのはそのわずか2時間前。しかも、場所は学園本部のある岡山県岡山市です。なんでも東京でやればいいというわけではありませんが、ただでさえ報道各社は地震の対応に追われている状況でしたから、在京メディアはとても間に合いません。また、当日の19日はサッカーワールドカップの日本戦もありました。そんな不自然なスケジュールに、永田町でも「なぜこのタイミングに?」との声が多く聞かれました。
世間の関心が地震とW杯に向けられている時期を狙って「説明責任を果たした」という既成事実をつくろうという魂胆が見え見え……というのが議員秘書たちの一致した意見です。会見での加計理事長の態度も、どことなくいばっていて“上から目線”だったため、説明に納得した人は少ないと思います。
ただ、モリカケ問題の追及ばかりの国会もダメですよね。発災の当日夜、安倍晋三首相は自民党の岸田文雄政調会長と高級日本料理店で会食していたことが批判されましたが、もしかしたら翌日に会見があることを知っていて「これでモリカケ問題の追及が落ち着く」と早合点して、しゃぶしゃぶを食べていたのかもしれません。
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。