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直接の出典ではないが、序文の後半に宴会の様子を「淡然と自(みずか)ら放(ほしきまま)にし、快然と自ら足る」と描いている部分にも注目したい。「心静かに自らの心のままに振る舞い、それぞれの心が満ち足りている」という意味だ。安倍晋三首相は談話で「一人一人の日本人が明日への希望と共に、それぞれの花を大きく咲かせることができる、そうした日本でありたいとの願いを込め(た)」と述べた。明治の初めの「五箇条の御誓文」にある「官武一途庶民ニ至ル迄各其志ヲ遂ケ人心ヲシテ倦マサラシメン事ヲ要ス」と重なる。誰もが自分の思いを遂げ、生きていることが嫌になるようなことがないようにするとの意味だ。そんな思いも込められているように思う。
元号は「一世一元」制となった明治以降は天皇の諡(おくりな)となる。「令和」も新天皇の諡となる。その意味で政府は、現在も後世においても、どこからもケチが付かないよう慎重に検討してきた。内容からも国民の大多数から好意的に受け止められるだろう。新天皇となる皇太子殿下も政府からの報告を「にこやかにお聞き届けいただいた」(西村泰彦宮内庁次長)という。
(解説=八木秀次/麗澤大学教授)
●八木秀次(やぎひでつぐ)
1962年生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程研究指導認定退学。高崎経済大学教授などを経て現職。憲法学専攻。皇室制度に詳しく、政府の有識者ヒアリングの常連。第二回正論新風賞。現在、安倍内閣の教育再生実行会議有識者委員など。フジテレビジョン番組審議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員を務めた。
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