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銭湯で禁止されている染髪、刑事罰は問える?タイルを真っ赤に染めた迷惑客が物議

文=Business Journal編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表
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 京都の老舗銭湯が2月14日、公式Twitterで利用客が染髪した結果、浴室のタイルが真っ赤に染まってしまったと明かした。

「たぶん観光客、若い女子3人組・・・赤の毛染め敢行。常連さんが気づき、注意した後に洗い流してもらうも後の祭り・・・。最近、SNSで迷惑動画が話題になってますが、同レベルの話。こういう事、平気でやりよるんやなぁって感じです」

 同時に写真も添付し、白いはずの床のタイルや目地が、広い範囲にわたって赤く染まった様子が写っている。「朝の4時過ぎまで掛かりましたが、リカバリー済みです」と綴り、必死に清掃を行った結果、ようやく白さを取り戻したという。

 店内には「染髪禁止」を周知する貼り紙をしており、客はそれを知ったうえで染髪していた模様だ。

「ちなみに脱衣所入口や脱衣所内には貼ってるんですけどね。帰り際に再度注意したら、3人組の1人が『でもカラーシャンプーですから・・・』って言うてました。あかんわ、こいつら・・・」

 店はこのように述べ、店主が注意しても言い訳をして謝ることもなく退店したようだ。さらに、「『◯◯禁止』だけではダメなんでしょうね。『罰金』とか『警察』とかのワードが入らないと抑止力にならないと感じています」と、貼り紙が禁止行為の抑止力とならないことを嘆いている。

 これらのつぶやきに対し、「業務妨害や器物損壊になるのではないか」と指摘する声や、禁止されている行為で店の負担を増やしたことで、損害賠償などをするべきだと怒りをあらわにする声もある。

 実際に、リカバリーできたとはいえ、タイルを汚した行為は違法性を問うことはできるのだろうか。山岸純法律事務所代表の山岸純弁護士は、次のように解説する。

「悪いこと、迷惑をかけること、と思ってやっていないので業務を妨害する故意がないことになり、ふざけた話ですが罪を問うのは困難です。街中に喫煙所を設置して、それ以外の場所の禁煙を強化するように、『ここでならいいよ』という場所をつくるなどの工夫で対応するしかないのでしょう」

 禁止されていることを承知のうえで無視し、迷惑をかける行為にはなんらかの厳しい処罰があってほしいところだ。

(文=Business Journal編集部、協力=山岸純弁護士/山岸純法律事務所代表)

山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

山岸純/山岸純法律事務所・弁護士

時事ネタや芸能ニュースを、法律という観点からわかりやすく解説することを目指し、日々研鑽を重ね、各種メディアで活躍している。芸能などのニュースに関して、テレビやラジオなど各種メディアに多数出演。また、企業向け労務問題、民泊ビジネス、PTA関連問題など、注目度の高いセミナーにて講師を務める。労務関連の書籍では、寄せられる質問に対する回答・解説を定期的に行っている。現在、神谷町にオフィスを構え、企業法務、交通事故問題、離婚、相続、刑事弁護など幅広い分野を扱い、特に訴訟等の紛争業務にて培った経験をさまざまな方面で活かしている。
山岸純法律事務所

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