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オバマ・安倍の高級すし店の悪評 キャンセルすると店員が「なんで?」 、高圧的で不快?

文=編集部
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オバマ・安倍の高級すし店の悪評 キャンセルすると店員が「なんで?」 、高圧的で不快?の画像1「Thinkstock」より

 4月23日、2012年の安倍政権発足後としては初めてオバマ米大統領が来日した。24日には日米首脳会談が実施され、会談後の日米共同記者会見では環太平洋経済連携協定(TPP)に関し閣僚級協議を継続する方針で一致したと発表された。

 来日にあたり23日夜には、安倍晋三首相とオバマ大統領のほか、ケネディ駐日大使、佐々江賢一駐米大使らによる少人数の非公式夕食会が行われたが、その夕食会に使われたのが高級すし店として知られる「銀座 すきやばし次郎」(東京・銀座/以下、次郎)だ。次郎は 世界的に有名なレストラン格付け本『ミシュランガイド(東京版)』で最高評価に当たる「3つ星」を7年連続で獲得するほどの有名店だが、どのようなお店なのであろうか。

「銀座の数寄屋橋交差点そばの古いビルの地下1階にある店舗は、外観も内装もシンプルそのもので、カウンター席とテーブル席それぞれ数席ずつという小じんまりとした規模です。一般的なすし店で『おまかせ』を注文すると、まず刺身などの小料理が数品出され、そのあとにすしが出されるという流れですが、次郎は小料理などはなく、いきなりすしから始まるのが特徴です。すしは全部で20かんほどで、一般男性でも十分にお腹がいっぱいになる量のコースが一通り終わったあとは、客が『お好み』で単品注文するという流れです。また、すしが速いテンポで次々と出されるのも特徴です」(東京都内のすし店職人)

 一流店ともなれば、気になるのは値段と店の雰囲気だが、やはり一般の人が気軽に訪れることができるようなお店ではないようだ。

「季節にもよりますが食事のみで一人最低3万円はかかり、会計は現金払いのみです。また、すし店によっては職人と客がカウンター越しに気軽に会話したり、客がワイワイ楽しめる店も多いですが、次郎はそうした店とは一線を画してます。数回通っただけの客に職人から話しかけることはほぼないですし、職人はみな、もくもくと手を動かしているので、客のほうからも話しかけにくい雰囲気があります。なので店内は常に静かで、ゆるやかな緊張感が漂っています。同じ高級すし店でも、次郎からほど近くに店舗を構え、店内にあるテレビで大相撲中継が流れていることもある『寿司幸』とは対象的です」(同)

 そんな敷居の高い次郎であるが、人気の高さは健在のようで、次郎のホームページ上には「現在、多くのお客様よりご予約のお電話をいただいており、お電話が大変つながりにくい状況となっております」「現在、5月末までは全て満席となっております」との記載があるほどだ。

キャンセルすると怒られる?

 では、その次郎を実際に訪問したことのある客は、どのような感想を抱いているのであろうか。一部インターネット上では「感動するほど美味しかった」「店主の小野次郎さんの手さばきや佇まいが美しい」と評価する声が見られる一方、「職人の態度が高圧的で不愉快」「値段ほどの価値は感じられなかった」と賛否両論あるようだが、数年前に訪問したという30代男性は、その時の感想を次のように語る。

「実は1度、次郎で昼食の予約を入れていた日に仕事の都合でどうしても行けなくなってしまい、当日朝にお詫びと共にキャンセルの電話を入れたのですが、その際に電話口でいきなり店員から『なんでそんなことになるの?』とタメ口で言われて一方的に電話を切られ、驚いたことがありました。逆に『どんな店なんだ?』と興味が湧いたので、後日あらためて予約を入れて訪問したのですが、一見客だったためか、職人さんはただ黙々とすしを握っては私の前に置くという繰り返しで、話しかけるのもはばかられる雰囲気でした。出される速度も速く、40分ほどで20かんほどのコースが終わりました」

 こうした話からは、サービス面で問題があるのではないかと感じてしまいがちだが、食関連の雑誌編集者は、高級すし店という独特の世界について次のように説明する。

「そもそも一流のすし店というは、何年も修行し一流の技術を持った職人が、苦労して最高級の食材を仕入れ、最高級のすしを提供するものです。一般的な飲食店とは異なり、客にとってはその店ですしを食べること自体がステータスであり、結果として店側も客を選ぶことになる。だからこそ客は高額な料金を惜しげもなく支払うのであり、ファミレスや居酒屋などしか知らない人は面食らうのは当然でしょう。実際に次郎の常連客は、政財界や芸能界、さらには海外のVIPなどが多いです。良い悪いの問題ではなく、“そういう場所”としか言いようがありません」

 そんな一流店をオバマ大統領も気に入ったようで、夕食後に会見を行った安倍首相によれば、オバマ大統領は「人生の中で一番おいしいすしだ」と語っていたという。さらに夕食を午後10時頃に終えた安倍首相、オバマ大統領はそれぞれ、TPP交渉の協議継続を甘利明経済財政・再生相とフロマン米通商代表部(USTR)代表に指示し、急遽、異例の深夜に及ぶ協議が行われた。“一流すし店”次郎がオバマ大統領を満足させたことで、日米政治さえも動かしたとみるのは評価し過ぎであろうか。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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