しかし、実際のところ処女はどれほどいるのだろうか?
厚生労働省が5年周期で行っている調査に基づき、2010年に発表した『第14回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)』のデータによると、対象となった未婚の男女7000人のうち、性経験がないと答えたのは
18~19歳では、女性68.1%、男性68.5%
20~24歳では、女性40.1%、男性40.5%
25~29歳では、女性29.3%、男性25.1%
30~34歳では、女性23.8%、男性26.1%
となっている。
つまり、アラサー女性の3~4人に1人が処女となっている。全員がこの質問の正直に答えたかどうかは定かでないが、れっきとしたデータであり、このデータをきっかけに昨年夏、処女婚活サイト「クロスポート」がオープンしたのだ。
クロスポートのホームページには「処女にコンプレックスを抱いている女性と、処女を求めている男性の出会いの場」とのうたい文句が並んでいる。しかし、男性側から「処女は自己申告制となっており、保証はされていない」、女性側から「恋愛ではなく、処女に群がる輩が絶対出てくるはず」といった不安の声が上がることも予想される。
そもそもアラサー以上の処女はどれほど存在するのか。処女であると語る女性に話を聞くと、次のような内容であった。
「若いころに勉強ばかりしてきたせいで、男性とお付き合いするタイミングを見失ってしまいました。社会人になってから、飲み会などで会社の先輩の下ネタを聞いているうちにある程度知識はついたのですが、逆に情報が入り過ぎて怖くて実践に飛び込めなくなってしまいました」
同様の意見の女性は少なからずいるようで、男性と付き合わないまま年齢を重ねてしまう状況が浮かび上がる。
その一方、男性側の意見を聞くと、「付き合うのに相手が処女であるかどうかは関係ありません。しかし『アラサーで処女』と聞けば、少し疑ってしまいます。正直なところ、ある程度男性に慣れているほうが付き合いやすいです」との声も聞かれる。
つまり、処女は一部の男性にとって希少価値が高いのではないだろうか。なにはともあれ、先進国である日本において処女が商品化されることに疑問を感じずにはいられない。
(文=編集部)