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筈井利人「一刀両断エコノミクス」
タックス・ヘイヴン批判は間違っている…庶民に多大な恩恵、なくなれば生活が苦しくなる
「タックスヘイブンによる課税逃れがなければ、消費税増税はいらない」という批判もある。この批判は半分正しい。前回の連載で述べた通り、消費増税などもってのほかだと筆者も考える。
しかし、だからといって、その分の財源をタックスヘイブン潰しでまかなおうとするのは間違いだ。上述のように企業に対する増税も、市民の生活には結局マイナスだからである。
どのような種類の税金であっても、経済の発展を妨げ、社会を貧しくすることに変わりはない。タックスヘイブンなど庶民には無関係だと思い込んで課税強化を叫ぶのは、自分で自分の首を絞めるようなものだし、日本経済そのものの衰退にもつながりかねない。必要なのは政府の無駄な支出を削り、取られる税金の額を全体として減らすことである。
(文=筈井利人/経済ジャーナリスト)
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