老後貧困の最強の回避法は、「65歳以降も楽しく働いて収入を得る」手段を身につけること
「ためる」と「投資する」だけでは住宅購入も老後もおぼつかない
本連載前回記事では、「結婚に頼らない、ライフプラン、マネープランをつくることが大切」ということを、力を込めてお話しした。貧困にならないためには働き続けること。働き続けられる仕事に就くこと。結婚してもしなくても「一生働く」覚悟をすれば、仕事に対する考えや姿勢が変わる。未読の方は、ぜひお読みください。
マネープランというと思いつくのは、節約、貯金、投資だが、それだけでは足りない。「働く」「ためる」「守る」「使う」の4つの柱がそろってはじめて、住宅購入、老後資金、子どもの教育費などに備え、自分の夢を叶えることができる。1本目の柱、「働く」を見てみよう。「働く」は、特に女性に考えてほしい課題だが、女性の働き方は、結婚している男性、これから結婚する男性にも関わってくるから、男と女、両方の問題だ。
長く働ける仕事、働き方、働くコツを見つける
結婚しなくても、離婚しても、貧困にならないために一番大切なのは「働き続ける」ことだ。結婚カップルも、女性が働き続けることで、より快適な家を買い、子どもに望ましい教育を受けさせ、老後にもゆとりを持って備えられる。
ところが、20~30代の女性にこの話をすると、「ハードな長時間労働で今でもギリギリなのに、結婚した後も、まして子どもを育てながら働き続けるなんて無理!」と絶望的な声が返ってくることがある。
でも、ちょっと待って。今の職場はハードな長時間労働で、子育てしながら働いている先輩女性がいないかもしれない。でも、会社の別の部署、別の会社に目を移したら、生き生きと働いているワーキングママ、40~50代の美しい独身女性もたくさんいる。頭を柔らかくして、情報を集めて、働き続けることに目を向けよう。
せっかく育児休業制度があるのだから、出産で退職せず、これを上手に利用しよう。2017年2月現在、最長1年半の育児休業期間を条件を満たせば2年に延長する改正案が出ている。出産やほかの理由でいったん辞めても、契約社員や派遣社員、アルバイトなどのかたちで働き続けることを考えてみよう。そして、うまくタイミングをはかって、フルタイムへ復帰すべきだ。
能力があり性格が向いていれば、フリーランスで働いたり、起業することもできる。社会の仕組みや仕事のかたちがどんどん変わっているので、今は「そんなの私には無理!」と思っても、心をオープンにしておくことをお勧めする。どこにどんなチャンスがあるか、わからない。