確定申告で税金負担を安くする方法! 支払った医療費分だけ控除!
今回は医療費の控除について、女性公認会計士コンビ、先輩の亮子と税務に強い後輩の啓子が解説していきます。
亮子「医療費控除ってさ、レシートの整理も面倒なんだよね。亡くなった主人の父なんて、いつもデスクに医療費のレシートが山盛りになっていたよ」
啓子「医療費控除の確定申告の仕組みを知って、賢く集めておけばよいのです」
亮子「確定申告時に、レシートなどを全部提出しなくてはならないのも面倒だね」
啓子「今後は、改正で提出の必要はなくなりますが、レシート等の資料の保管が必要になります。医療費控除を申告する方法と併せて、資料の保管方法などご紹介したいと思います」
医療費控除を受けるためには
会社員で給与所得のみの方は、会社が行う年末調整で税金計算・納付の処理が完了しますが、医療費控除を受けるためには確定申告をしなければなりません。一般的な会社員(給与所得のみ)の場合、必要な資料は次の3点です。
(1)源泉徴収票
(2)医療費の明細書
(3)確定申告書
(1)源泉徴収票
会社が従業員の代わりに税金の計算・納付を行う年末調整が完了したら、12月~1月頃に会社から従業員へ源泉徴収票が配られると思います。捨てずにとっておきましょう。確定申告の際に添付して提出する必要があります。
(2)医療費の明細書
明細書は税務署で入手することもできますし、インターネットでダウンロードすることも可能です。1月1日から12月31日までに支払った医療費の領収書・レシートを集めておき、医療費の明細書へ転記します。自分自身だけではなく、生計を一にする家族の分も忘れずに集めておきましょう。次の様式が「医療費の明細書」です。
医療費の明細書には、医療費の領収書について1枚ずつ転記することもできますが、医療を受けた人ごとに、かつ、治療を受けた病院や薬局別に合計して転記しても問題ありません。そのため、
・毎年、人別、場所別の封筒をつくる
・人別、場所別の封筒にレシートを保管する
ようにし、最後に1年分を集計して転記すると、申告が楽になります。また、交通費については領収書がないことが多いため、その都度エクセル等で記録しておくといいでしょう。その際、交通費を使った人の名前、日付、病院名、交通機関、交通区間、金額を記録しておきましょう。