確定申告で税金負担を安くする方法! 支払った医療費分だけ控除!
また、医療費の明細書に「1.医療費通知に関する事項」という項目があります。この項目は、「医療費のお知らせ(健康保険組合等が発行する通知書)」の合計額を転記するだけで、明細書を作成することができます。いままでは、医療費通知の資料は使用することができなかったのですが、2017年分の申告から使用することができるようになりました。ただし、医療費通知書に記載のない医療費については、医療費の明細書「2.医療費(上記1以外)の明細」に別途領収書からの転記が必要です。
(3)確定申告書
確定申告書の用紙は税務署でもらうことができます。また、インターネットでダウンロードすることも可能です。源泉徴収票や医療費の明細書に記載されている金額を確定申告書に転記しましょう(収入金額や所得から差し引かれる金額など)。
(1)~(3)の資料を用意したら税務署に一式資料を提出しましょう。確定申告によって税金が安くなります。年末調整によって一度税金が納められているため、還付というかたちで安くなった税金分のお金が戻ってきます。
領収書等の添付が不要に
従来は医療費の支払いを証明する領収書等を確定申告書に添付するか提示することが必要でしたが、2017年分の確定申告から、領収書の提出が不要となりました(医療費明細の「1.医療費通知に関する事項」を利用する場合は、医療費通知原本の提出が必要です)。ただし、経過措置として2017年分から2020年分までは現在の領収書の添付などによる申告も可能となっています(以下の図参照)。
もちろん、領収書等を提出しない場合でも、領収書等が必要ない、ということではありませんので注意が必要です。領収証等を集め、それに基づいて申告し、申告期限から5年間は領収書等の保管をしなければなりません。確定申告の期限から5年間、税務署は領収書等の提出を求めることができ、仮に求められた場合は提示する義務があります。確定申告が済んだ後も5年間は保管しましょう。
そのためにも、人別、場所別での封筒管理が役立ちますよ!
亮子「最終的に医療費控除の対象となる医療費の合計額がいくらになるか、年末に一度確かめてみる価値はありそうね」
啓子「それに、医療費控除で対象となる医療費と次回説明するセルフメディケーション税制で対象となる医療費は、集計する対象範囲が異なるため、どちらの制度を選択すると有利なのかは年間の支払い医療費を計算してみないとわかりません」
亮子「医療費の負担が重いときほど、収入が少なくなる可能性もあるし、こうした税制を利用していくことは重要だね」
啓子「こうした税金の軽減の積み重ねが、意外と大きな金額になっていくこともあるのだと思います」
(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士)