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松崎のり子「誰が貯めに金は成る」

銀行のコンビニATMを「無料化」する簡単な方法…ネット専業はソニー銀行が最強?

文=松崎のり子/消費経済ジャーナリスト
銀行のコンビニATMを「無料化」する簡単な方法…ネット専業はソニー銀行が最強?の画像1「gettyimages」より

 このところ、銀行に関する話題には事欠かない。維持コストが収益への足かせとなるATMの見直しや行員数削減の打ち出し、紙の通帳発行の有料化もくすぶるなど、利用者にとっての利便性にかかわる報道も少なくない。

 特に我々の生活に影響が及びそうなのが、コンビニエンスストアに設置されているATMの利用手数料だ。各銀行とも支店の統廃合が進み、気づくとお金をおろす場所はコンビニATM任せというエリアも少なくない。自ずと「コンビニATMで、いかに手数料をかけずにお金を引き出せるか」というサービス合戦が勃発している。

 そんななか、衝撃が走ったのが5月2日に行われた新生銀行の発表だった。これまでは、新生銀行の口座を持ってさえいれば主なコンビニATMのどこでおろしても「土日祝日含めて24時間手数料0円」をうたっていたが、10月からはそのサービスを改め、条件を満たさない場合は有料になるという。

 筆者自身、この「コンビニATM手数料無料」を高く評価し、おすすめ銀行として新生を挙げてきただけに残念で仕方ない。これを機に、各銀行のコンビニATM利用手数料について、あらためて整理してみた。

メガバンクの「コンビニATM無料」条件を比較

 各行が採用しているのは、月間の取引や預け入れ資産の残高に応じて優遇ステージが決まり、そのランクによってコンビニATM利用料の無料回数が決まるという仕組み。まず、メガバンクから見ていこう。

 みずほ銀行(みずほマイレージクラブ)、三菱UFJ銀行(メインバンクプラス)、三井住友銀行(SMBCポイントパック)、それぞれのステージ判定において、各行とも無料の条件に挙げているのが「給与の受け取り」だ。

 メイン口座が給与振込口座と同一という家庭がほとんどだろうから、この条件は簡単にクリアできるだろう。それで得られる無料回数は、みずほが月4回(イオン銀行ATMは無制限)、三菱UFJが2回、三井住友が3回(コンビニの自行ATMは無制限)までとなる(※使えるコンビニATMは各行で異なる)。

 ちなみに、資産残高(投資商品含む)によってもランクが上がり、みずほ、三菱UFJ、三井住友のいずれも30万円以上でコンビニATM利用料の優遇対象になる。同様に、自行ATMの時間外手数料も0円にすることができる。大手地方銀行も同様のサービスを行っているので、条件を確認しておこう(※ステージ判定の条件はほかにもあり。詳細は各銀行により異なるので省く)。

 なお、ファミリーマートに設置されているゆうちょ銀行のATMは、ゆうちょ口座保有者が自分の口座から引き出す場合は、土日祝日含めいつでも利用料は無料。他行のような残高によるランク判定や取引などの条件はない。こまめにお金をおろす必要がある人は、ゆうちょ銀行の口座に一定の残高を持っておくのもありだろう。ただし、コンビニATMのイーネットから引き出す場合は、時間外や休日では手数料がかかるので注意。

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

松崎のり子/消費経済ジャーナリスト

消費経済ジャーナリスト。生活情報誌等の雑誌編集者として20年以上、マネー記事を担当。「貯め上手な人」「貯められない人」の家計とライフスタイルを取材・分析した経験から、貯蓄成功のポイントは貯め方よりお金の使い方にあるとの視点で、貯蓄・節約アドバイスを行う。また、節約愛好家「激★やす子」のペンネームでも活躍中。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)。
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