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日銀総裁の人事は、衆参両院本会議で同意を得た上で政府が発令する。08年の総裁人事では武藤氏が大本命とされたが、民主党などの、当時の野党が参院を押さえる「ねじれ国会」だったため否決され、日銀総裁の座を逃した経緯がある。今回、武藤氏は文字通りリターンマッチとなるが、民主党が国会同意人事の目安とする「新任68歳未満」を超える上、「国会が一度否決した人を総裁にもう一度推すのは、いかがなものか」(民主党の有力議員)との声もある。
杉本和行・みずほ総合研究所理事長(61)や丹呉泰健・読売新聞グループ本社監査役(61)ら、財務省の次官経験者を推す声もある。だが、消費増税の推進役である財務省は、多くの議員から目の敵にされている。国会で同意を得るのは容易ではない。
日銀も財務省もダメとなれば、漁夫の利を得るのは学者だ。元日銀政策委員会審議委員の植田和男・東大教授(60)や元日銀副総裁の岩田一政・日本経済研究所センター理事長(65)の名前が、まことしやかに取り沙汰されている。岩田氏はマスコミの受けもいいし、アナリストの仲間うちにも敵が少ないが、「八方美人」との評もある。
肝心の野田佳彦首相(54)は消費増税関連法案の成立に政治生命を賭けており、来年の日銀の総裁人事は眼中にない。野田首相が続投するかどうかも不透明だが、大荒れになるのは必定だ。
(文=編集部)
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