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吉川永里子「働くオトナが身につけたい!片づけセオリー」

「メ●カリ出品待ち」「棚に突っ込み病」で“片づけられない人たち”への処方箋

吉川永里子=収納スタイリスト、整理収納アドバイザー

 元片づけられない収納スタイリスト・整理収納アドバイザー吉川永里子です。毎回「片づけ」をテーマに、働くオトナが今よりもっと快適に生きるためのヒントをお届けしています。前回は、片づけが苦手な方によくある「あるある行動」前編。

 ついついやってしまいがちな行動のうち3つをお伝えしました。今回は後編3つの行動についてお届けします。

「メ●カリ出品待ち」「棚に突っ込み病」で“片づけられない人たち”への処方箋の画像1

こんな行動は片づけ下手まっしぐら

 前回は、片づけが苦手な人がとってしまいがちな行動を6つお伝えしました。私は今でも、片づけるためのまとまった時間を取ろうとしてしまいがちなので、璧を求めず少しでも片づけばOK!と言い聞かせています(笑)。ここで、6つのあるある行動をおさらいしましょう。

1.一気に片づけようと、まとまった時間を取ろうとする

2.心配だからと、ついストックをたくさん買い込む

3.とりあえず取っておこうとして袋にしまう

4.言い訳が多く、すぐやらずに先延ばしにする

5.処分するモノを売ろうとして、いつまでも手放せない

6.見えないように棚や引き出しの隙間に突っ込む

 どうでしょうか? 思い当たる行動はありますか? 今回は後半の3つの行動について、詳しくお話ししていきます。

言い訳が多くすぐやらずに先延ばしにする

 片づけようという気持ちはあるんだけど、「仕事が忙しくて時間がないから」「部屋が狭くて収納がないから」「どうせ夫や子どもが散らかすから」と何かのせいにして、片づけを先延ばしにしていませんか? 

 子どもがいない専業主婦でも、大豪邸に住んでいても、一人暮らしでも、どんなライフスタイルだったとしても、関係ありません。片づけが苦手で片づけをしない人は、いつだって散らかった環境で暮らしています。つまりは、どんな理由があるにしろ、その理由にかこつけて片づけをやらなければ、それまでということです。

「片づけができるようになる人」と「できるようにならない人」の差を知っていますか?

 それは、片づけに関する知識や情報を得たときに、すぐに行動に移すかどうかなんです。

 片づけようかな? と思って、片づけの本を読んだとしましょう。本を読んでやり方がわかったら、実際にすぐに片づけをやってみます。

「すぐ片づけてみる」ことがポイントです! 今は時間がないから、余裕がないからと先延ばしにしていたら、いつまでたっても部屋がキレイになることはありませんよ!

処分するモノを売ろうとして、いつまでも手放せない

 これは、現代ならではの片づけられない原因といえます。個人が簡単にインターネットを介して、中古品の売り買いができるようになったことで増えています。今までだったら、もったいないけどリサイクルショップでは値段がつかないから処分しかない、となっていたモノが、オークションサイトでは売れたりします。下手したら結構なイイお値段がついたりするので、ハマってしまう人も少なくありません。

 一度予想以上に高く売れたりすると、「これも売れるかも?」「あれも売れるかも?」と、処分しようと思っているモノを出品し始めます。そうなると大変です。部屋に「出品中で売れるのを待ってるモノ」または「出品しようと思っているモノ」が溢れてきます。あるお客さまの宅では、「ヤ●オク部屋」「メ●カリ部屋」なる部屋が誕生してしまいました……。

 確かにまだ使えるキレイなモノは、使ってくれる人のところへ「お嫁にいってくれる」に越したことはありません。でもそのせいで、せっかく片づけているのに今の自分の生活が圧迫されるのであれば、本末転倒なのではないでしょうか? 出品しようと思っているモノはすぐに出品し、出品して1カ月間売れなかったものは諦める、といったルールを設けて活用しましょう。

「メ●カリ出品待ち」「棚に突っ込み病」で“片づけられない人たち”への処方箋の画像2

見えないように棚や引き出しの隙間に突っ込む

 これをやっている人はとても多いと思います。私も長年この方法で見えないようにして「片づけた!」と思っていました(笑)。でも「モノを突っ込む」ということをしている限り、片づいた状態になることはありません! 

 そもそも、隙間に突っ込んでしまう原因は、モノをしまう定位置が決まっていないから。しまう場所が決まっていないから、適当な隙間にとりあえず突っ込んでしまうのです。しかも、「ごちゃっと出ているのはちょっと……」と思うがゆえ、棚や引き出しという見えないスペースに突っ込みます。これがさらに厄介なことになります。毎度とりあえず突っ込んでいると、それがどこにあるのかがパッと見えないので、取り出すときも毎度モノを探すことになります。

 片づけにおいて「とりあえず」や「なんとなく」という考え方はNGです。また、「見えていないモノはないものと同じ」です! きちっとモノを整理して、どこに何が入っているのか場所を決めて、決められたモノ以外を入れないように心がけましょう。

「メ●カリ出品待ち」「棚に突っ込み病」で“片づけられない人たち”への処方箋の画像3

 片づけは意識が大切です! なんとなくモノを買ったり、使ったり、しまったりするのではなく、しっかりと自分にとって役に立ってくれているかどうか? 使いやすい状態か? ということを考えていくことで、片づけ上手に近づいていけますよ!

 次回は、オトナの皆さんにおすすめ、スタンダードな収納グッズをご紹介します。

 どうぞお楽しみに。

吉川永里子(収納スタイリスト、整理収納アドバイザー)

吉川永里子(収納スタイリスト、整理収納アドバイザー)

収納スタイリスト・整理収納アドバイザー


2008年より収納スタイリストとして活動を開始。片づけられない女だった過去の経験を活かし「片づけはストレスフリーに生きる近道」をモットーに、ざっくばらんに整理収納について説く。


働く女性やママの目線で行うライフスタイル提案が好評で、個人宅のアドバイスから、メディア出演・講演など、テンポのいいわかりやすい言葉で女性の暮らしを全力サポート。これまでに10000人以上に片づけをレクチャー。


プライベートは、賃貸住宅で夫と4人の息子たちに囲まれて暮らすステップファミリー。


著書


『なかなか捨てられない人のための鬼速片づけ』

『ズボラさんのための片づけ大事典』

『子どもがいてもキレイがつづく!ラクするための片づけルール』など多数


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