女優の麻生久美子さんが6月5日放送の『あさイチ』に出演。「ザリガニを釣って、おやつがわりに食べていた」などの子ども時代の極貧エピソードを披露し、話題を呼んでいます。
子どもの頃が貧乏であったとしても、努力を重ねていき、大人になってから成功を手にする人のエピソードは少なくありません。
その代表的な例がミュージシャンの矢沢永吉さんではないでしょうか。
矢沢さんも貧乏な家に生まれますが、そのときの経験から「BIGになる」と決意し、成り上がっていきます。
そんな矢沢さんのマインドを解説している一冊が、矢沢さんのファンである税理士の横田光弘さんが執筆した『矢沢永吉に学ぶ成りあがりマーケティング』(角川書店/刊)。
本書で横田さんは、矢沢さんのマインドには、ビジネス成功の秘訣が隠されているといいます。それはどんな秘訣なのでしょうか?
■流行を追わず、ブレない
永ちゃんの魅力の一つは「決してブレない」という生き方。経営をしていると、どうしても目先の結果が欲しくなり、その時のトレンドばかり追いかけてしまいがちですが、流行を追うばかりに「自分らしさ」や「自分の会社らしさ」を失ってしまっては元も子もありません。
永ちゃんがデビューから40年間、ひたすら「矢沢らしさ」を追求しているように、経営においても大事なのは「自分らしさ」の追求なのだと横田さんはいいます。
■オリジナリティにこだわる
永ちゃんはキャロルを率いてデビューした当時は、いわゆる“ロックンロール”を演奏していましたが、その後AOLやシンセポップ、LAサウンドなどさまざまな音楽を取り入れてきました。その時々に流行していた音楽に便乗したようにも見えますが、実際に彼の曲を聴いてみると、どんな音楽を取り入れていてもその根底には「矢沢らしさ」があることに気づくはずです。
これはビジネスでも同じ。どんな商品・サービスを開発しても、その奥底にはその会社「らしさ」が感じられることが大事なのです。
■まじめさを忘れない
キャロルでデビューし、人気を得てからもしばらく、永ちゃんは川崎の家賃1万7000円の風呂なしアパートに住み続けました。仕事が終わるとすぐに帰宅して、子どもをおぶって銭湯に行き、空いた時間は曲作りなど創作活動に没頭していたといいます。
成功を収めると、それまで大事にしてきたまじめさをつい忘れがちになります。事業がうまく回り始めても、慢心せずにさらに努力を重ねることが、ビジネスをさらに上のレベルに引き上げるための条件なのかもしれませんね。