男性であれば、誰でも一度は興味を持つのがピンサロ、ヘルス、ソープランドといった「風俗店」です。しかし、いかに関心があっても、情報が錯綜していたり、情報が少なかったりと、その実態はたとえ客として利用したことがあってもなかなかわかりにくいもの。
たとえば、こういった性的なサービスを提供する場合、それなりに「テクニック」が必要(「素股」という、素人ではやり方がわからないと思われるサービスもあります)なわけで、新人はそれらをどうやって身につけていくのでしょうか?よく言われるのが「講習」の存在ですが、どんな人がどんな風に教えるのかは諸説あり、業界の外からはよくわかりません。
業態によって異なる「風俗の講習事情」
『ベテラン風俗ライターが明かす フーゾク業界のぶっちゃけ話』(吉岡優一郎/著、彩図社/刊)によると、ヘルスやイメクラといった店舗型風俗店と、デリバリーヘルスやホテルヘルスのような無店舗型の風俗店では「講習」の事情はかなり異なるのだとか。
無店舗型の場合、最近では「講習」自体あまり行われなくなっています。これは、無店舗型の代表格であるデリヘルが公安委員会に届け出をするだけでオープンできるため、風俗業界での経験が全くない(=サービスを女の子に教えられない)経営者が多いことや、「講習=セクハラ」という認識が蔓延してしまったことなどが原因のようです。
また、昨今の風俗業界では素人っぽい女の子が好まれる傾向があることも、講習が行われない理由になっています。
男性講師が絶対やってはダメなこと
一方、店舗型の風俗は、講習を経ないと女の子を客前に出さないという店が多いようです。ただ、それを誰が行うかは店の種類によります。
たとえば、ソープランドの場合、講習は先輩の女の子など女性が担当することが多いそう。ちなみに古くから、教えてもらう新人から教えてくれる先輩に講習料を払うしきたりがあったため、ソープの世界でお金を稼ぐ前に、店に対して借金を負うケースが少なくなかったといいます。この習慣は、今でも高級ソープを中心に受け継がれています。
また、ヘルスの場合は、講習は主に店長など男性スタッフが受け持ちます。
おもしろいのが、男性が新人の女の子の講習をする時の不文律です。
それは「講習中、絶対にイってはいけない」というもの。万が一射精してしまったら、女子給相当の罰金を女の子に払わないといけないことになっています。
そんな無茶な!という気もしますが、講習はあくまでも「技術指導」であり、性欲のはけ口ではありません。これも一つの職業倫理ということでしょう。
『ベテラン風俗ライターが明かす フーゾク業界のぶっちゃけ話』は、「フーゾク」の裏側や実態が、業界ライターの手でつづられ、何かと誤解や偏見の多いこの業界を正しく理解する参考になってくれます。
無用なトラブルを避けるためにも、きちんとした知識を身につけておきたいところですね。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。