近年、売り手市場となっている新卒採用。特に中小企業は採用に苦労しているケースが見受けられるという。売上や企業風土というものは人がつくるものだから、採用活動は失敗できない。では、採用活動を失敗しないようにするにはどうすればいいのだろうか。
それを教えてくれる一冊が『いい人財が集まる会社の採用の思考法』(酒井利昌著、坂本光司監修、フォレスト出版刊)だ。
本書では、付加価値を生み出す人材を採用し、成長し続けている会社に共通する「採用」に対する考え方を紹介している。採用に失敗をしてしまうと会社の成長も鈍化してしまう。伸びているならばまだいいが、停滞や低迷を招く恐れもあるだろう。では、いい採用ができない会社は何がいけないのか。
本書からその5つの理由を見てみよう。
1.片手間でやっているから
ちゃんと採用に対して時間を費やしているだろうか。中小・ベンチャー企業では、採用担当者が専任ではなく、兼任であるケースが多い。費やしている時間と労力は採用結果に跳ね返る。
2.「他責にする」から
「うちは認知度が低いから」と他責した瞬間、思考は停止する。望む結果が出ていない場合は、自分たちがやるべきことをちゃんとやっているのかまずは振り返ろう。
3.相手を知らないから
採用は、目の前の求職者の人生を「預かる」ということだ。相手の人生において、自社でどんな価値が得られるのか、ちゃんと伝えているだろうか。
4.マーケットを知らないから
世の中の動きをもとに、抜本的な戦略を組み立て直す。そして、常にアンテナを張り、自社の活動に反映させていく必要がある。
5.行き当たりばったりだから
採用プロセスをちゃんと練っているだろうか。前提となるべきは「目標達成」。現状から考えるのではなく、期限から逆算する思考と行動習慣をインストールすることが重要だ。
自社の採用を振り返ってみて、できていない部分があるかもしれない。その弱い部分をいかにカバーしていくかが求められる。
いい採用は会社の売上の達成、さらには成長においても重要な役割を果たすもの。では、採用が成功している会社はどのようなことをやっているのか? その思考法と実践法を明かしている。
採用に携わる仕事をしている人は、採用が成功している会社のやり方を参考にしてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。