「働き方改革」を受けた会社からは「残業を減らせ」と言われるが、かといって業務量が減るわけではない。職場で終えられなかった仕事は、結局家に持ち帰ることになる。これは今、多くのビジネスパーソンが直面する問題だ。
会社の業務量の問題は個人が解決するのはむずかしい。一人ひとりができるのは、自分の時間の使い方を最大限効率化することくらいだろう。
ただ、時間の使い方を見直すことは、それなりに大きなメリットがある。
■上司に相談するときの時短術
『会社では教えてもらえない アウトプットがすごい人の時短のキホン』(各務晶久著、すばる舎刊)では、効率的な仕事のやり方やタイムマネジメント術、上司のコントロール方法など、39の時短テクニックを紹介する。
時間を有効に使うための時短テクニックとは、どのようなものか。
たとえば、上司に相談したい場合。「どうしたらいいですか?」と自分の案も準備せず、上司に考えることを丸投げする聞き方は時間当たり生産性から考えて最悪だ。議論が長引き、お互いにとって時間のロスになる。
「A案とB案にはそれぞれこういうメリットとデメリットがあります。総合的に見て、私はA案のほうが良いと思います。いかがでしょうか」と判断材料や自分の考えをあらかじめ用意して伝えればどうだろう。これなら上司も答えやすい。打ち合わせもすぐに終わらせることができる。
■自分が集中できる条件を把握せよ
また、1日の中で自分が一番集中できる時間帯を把握することも大切だ。「仕事ができる人は朝型」のようなことはよく聞くが、朝に弱い人もいる。集中力がピークとなる時間に重要な仕事ができるように、仕事のスケジュールを組み立てることで仕事の効率が上がるのだ。
朝型がいいとは限らない。大事なのは自分にとって集中しやすい時間帯や条件を把握することだ。
ただし、集中力が継続できるのは1日の中で90分から120分ほどだろう。そこで大事になってくるのがオフタイムの時間の使い方。オフタイムはただ休憩するのではなく、シュレッダーかけや郵便物の発送などの雑用にあて、気分転換の時間にするといい。
たとえば、90分集中し、15分オフタイムをとる。というように、メリハリをつけると、仕事も効果的に進めることができるのだ。
時短テクニックで仕事の時間も短くなれば、プライベートの時間も増える。本書で紹介されているテクニックの中から、できるものから少しずつ実践してみてはどうだろう。今よりも充実した毎日を送れるようになるはずだ。
(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。