新社会人や異動、転職など、4月は生活の転機となることが多い月です。
環境が変われば、今まで経験のない仕事をしたり、これまでにないことを求められたりするはず。それが大きなストレスとなり、ちょっと疲れ気味の人もいるかもしれません。
また、特に女性は将来を見据えれば結婚や出産、育児などのライフイベントもあり、「私はこの仕事をしていていいの?」「これから先の未来が見えてこない」など不安が多いのではないでしょうか。
こうしたキャリアに対する悩みや心配事に対して真摯にアドバイスをしてくれるのが、『なりたい自分になれる働き方』(扶桑社刊)です。著者の小出真由美さんは普段から女性のキャリア支援を行っており、本書の元になったダイヤモンド・オンラインの連載「働く女子の職場サバイバル術」は話題になりました。
ここでは、そんな小出さんからのアドバイスを少しだけご紹介しましょう。
(1)結婚や育児、介護…まだ来ぬ不安を必要以上に恐れないこと
女性にとっての不安のタネは挙げればキリがありません。産休や育休、子育てや介護…。さらに社会の変化が早いことも「このまま働き続けられないかも」「将来の見通しが立たない」という心配や自信喪失の要因になりやすいのです。
しかし、まだ起きていない未来を想像して憂鬱になっても、何も解決しません。ビジネスパーソンの間で話題のマインドフルネスのキーワードでもある「いま、ここに集中する」ことが大切であり、まずは目の前のことを一つ一つこなしていくことに目を向けましょう。
(2)「なりたい自分」がないなら「なりたくない自分」を探そう
自分らしい人生を送るには、将来なりたい自分像を持っておくことが大事です。
でも、5年、10年先の未来の自分を想像しなさいと言われても、急には思いつきませんよね。でも未来のことを考えることが大事なのも事実。なぜなら、そのイメージが自分のこれからを作っていくからです。
もしイメージできないならば、「起こってほしくない未来」を考えてみてください。その未来以外のところに、「なりたい自分の姿」が見えてくるはずです。
(3)人と比べることをちょっとやめてみない?
もうすぐ5月。といえば「五月病」の季節です。五月病になってしまうわけは、新しい年度や環境になり、張り切っていた自分の心に必要以上にストレスが加わってしまうから。
特に4月は、新しい環境に慣れるまで気を使うでしょうし、先輩や上司たちの仕事ぶりに圧倒されることもあるでしょう。でも、焦ってはいけません。誰かと比較して「これができてない」「あれがダメだ」と考えるよりは、自分しか持っていないものは何か見つめ直してみましょう。自分自身を加点法で考え、置かれている環境に感謝するのです。
また、もし職場や身近に憧れの人がいるなら、その人のどんなところが良いのか「分解」して考えてみてください。分解していくことで強く憧れる部分がより明確になり、これまで見えてこなかった仕事を楽しむためのポイントが見えてきます。