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「普通のサラリーマン」に需要あり 「企業顧問」として求められる人材の特徴

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 40代後半から50代、キャリアも終盤に差し掛かると、「定年後の身の振り方」に考えが及ぶことが増える。

 「完全リタイヤして悠々自適」という人は年々減っているだろう。また金銭的な理由とは別に、定年後も仕事をすることで社会参加をしたいという人は多い。

 ここで立ちはだかるのが「では、どう働くか?」という」問題だ。

 勤め先の再雇用制度で会社に残るというのも一つの手だが、給与は定年前より大幅に下がり、仕事の内容も物足りなく感じがちだ。かといって自分でビジネスを起こす自信も資金もない。定年後のセカンドライフで仕事をするといっても、自分の熱意と能力にマッチした働き方を探すのは案外難しい。

■企業が注目!セカンドキャリア人材の価値

 ただ、職業人としてのキャリアをまっとうし、経験とスキルを持った定年後の人材への社会の評価は決して低くない。

 たとえばリソースが限られている中小企業である。事業を拡大させるために人を雇うにも、外部のコンサルタントを入れるのも、かかるコストを考えると二の足を踏んでしまうような小規模事業者にとって、セカンドキャリア人材はありがたいのだ。

■定年後でも必要とされる人材の条件

 『あなたのキャリアをお金に変える! 「顧問」という新しい働き方』(齋藤利勝著、集英社刊)によると実際、こうしたセカンドキャリア人材を「顧問」として迎え入れる企業は増えているという。

 では、今顧問としての需要があるのはどのような人材なのだろうか? 「顧問」というと、大企業の役員経験者が退任後に就く一種の名誉職というイメージが強いが、今企業が必要としているのはそういった会社の「顔役」としての顧問ではない。

 必ずしもハイクラスマネジメントを経験している必要はなく、どちらかというと「現場」を知る人に需要がある。たとえば製造業ならば、現場を長く経験した人に品質管理や生産の効率化のサポートをしてほしいという要望が多いという。相談役として自分の知見を伝え、必要とあらば自分の手も動かせるのが、今需要の高まっているタイプの「顧問」だ。

 「自分はサラリーマンとして特別な経験を持っていない」というのは本人の思い込み。ごく普通のサラリーマン経験で培った実務経験を企業は欲しているのだ。

 本書では、ごくごく一般的なサラリーマン経験しか持たなかった人が、定年後に顧問として企業に大きな貢献をしている実例や、顧問先企業との付き合い方、そして報酬の目安など、今人材派遣業界も注目しはじめている「顧問」という働き方を包括的に取り上げている。

 普遍性、汎用性がないように思える自分の知見や経験値でも、欲する企業はある。自分のキャリアを新しい形で生かすことができるのが「顧問」という働き方なのだ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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