「自分より先に結婚した友達を素直に祝福できない」
「恋人が他の異性と話しているだけで怒りに駆られる」
「自分より劣っていると思っていた人が、自分より大きな成果をあげたことに穏やかでいられない」
こんな感情に襲われたことがある人は、きっと少なくないはず。ひと言でいえば「嫉妬」ですが、胸は苦しいし、嫉妬している自分は惨めで醜いし、精神状態がなかなか平静に戻らない、厄介な感情です。
でも、「嫉妬」は人間ならば誰でも持ちうるもの。嫉妬しない人間になろうと努めるよりも、嫉妬について知り、上手に付き合っていく方法を学ぶべきです。
■嫉妬を感じた時、まずすべきこと
『消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法』(すばる舎刊)の著者で心理カウンセラーの大嶋信頼さんも、嫉妬は「トイレに行きたくなるのと同じくらい、当たり前のこと」だとしています。
大嶋さんいわく「嫉妬は発作」。
そう考えると、嫉妬すること自体をなくすことはできなくても、今まさに暴走しそうな嫉妬心を止めることは可能です。
誰かに対して「批判的、否定的、そして怒りが止まらない」という状態になったら、それは自分が嫉妬している証拠。そんな時は、まず「これが嫉妬の発作なのかもしれない」と自覚することで、気持ちを立て直しやすくなります。
そして、自覚した後は無理に嫉妬心を消そうとしたり、第三者に相談したりせずに、できるだけ何もしないことが大切なのだそうです。
■「10年後の自分」が嫉妬から解放してくれる
幼少期に、親からケーキのイチゴを多めにもらった弟に対して、兄が「ずるい!」となるように、嫉妬は原始的で幼い感情です。
だからこそ、大人になってから嫉妬の感情に捉われると、「精神年齢が低い」「器が小さい」と自己嫌悪に陥ってしまいます。大嶋さんによると、嫉妬の発作に陥っている時は脳の記憶分野が刺激されて、実際に子ども時代の精神状態に戻っているのだそうです。
こんな時の対処法として、大嶋さんは「未来の自分にアクセスすること」を挙げています。今嫉妬することでも、5年後、10年後の成熟した自分ならスルッと受け流すことができるようになっているはず。
5歳年を取って今よりもっと成熟した自分、10歳年を重ねて小さなことを気にしなくなっている自分に思いを馳せると、今の自分を嫉妬に駆り立てた出来事や人が、ささいに思えてくるかもしれません。
◇
嫉妬はするのもされるのも嫌なものです。『消したくても消せない嫉妬・劣等感を一瞬で消す方法』では、この苦しい感情をどちらの方面からも解説。嫉妬から心を楽にする方法や、他人の嫉妬への対処法を教えてくれます。
嫉妬は他人には知られたくない感情ですから、誰かに相談しにくく、それゆえに対処法がわからない人が多くいます。もしこの感情のせいでむしゃくしゃしたり辛い思いをしているのなら、本書は大いに参考になるはずです。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。