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水卜麻美アナの運命も変えた?芸能界引退の夏目三久、日テレ退社後の華麗な“倍返し”人生

文=編集部
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株式会社田辺エージェンシー」より

 フリーアナウンサー・夏目三久の芸能界引退まで、あと20日ほど。今後は、夫の有吉弘行を支えるという。思えば、夏目ほど波乱に富んだ女子アナウンサーはいなかったのではないだろうか。

 2007年4月、日本テレビに入社した夏目。そのわずか半年後には『午後は○○おもいッきりテレビ』のリニューアル版『おもいッきりイイ!!テレビ』のアシスタントに抜擢される。新人アナとしては破格の扱いだった。

 また、夏目は、日テレ開局55周年をPRするためのアナウンサーユニット「go!go!ガールズ」の一員にも選ばれる。翌08年、この活動の一環で東京マラソンに出場し、完走。さらに、同年10月には『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』のアシスタントに抜擢されるなど、まさに異例の待遇だった。

写真スキャンダルで番組を降板

 入社2年目、そんな夏目を揺るがす事件が起きる。09年7月14日発売の「FLASH」(光文社)に、交際していた男性とベッドに寄り添うツーショットやコンドームの箱を持って笑っている写真が掲載されたのだ。男性は老舗アパレルメーカーの御曹司で、大手広告代理店勤務とされていた。

 当時、夏目は『おもいッきりイイ!!テレビ』のリニューアル版『おもいッきりDON!』に出演していたが、この件を受けて、営業担当がスポンサー各社への事情説明と謝罪に追われたという。スポンサーは降板こそ求めなかったが、「処遇は考えてくれ」とだけ言ったそうだ。

 この事件から3カ月後の09年10月、夏目はリニューアルの一環ということで『おもいッきりDON!』を卒業。以後はCS日テレが運営する『日テレNEWS24』の担当となり、空いた時間はアナウンス部の電話番をしていたという。

「机には、件の雑誌があからさまに置かれていたこともあったそうです。結局、その広告マンとは破局しました」(テレビ局関係者)

 ちなみに、リニューアルした『おもいッきりDON!』も1年後に打ち切られ、11年3月からは『ヒルナンデス!』がスタートする。同番組のアシスタントに就任したのが、入社1年目だった水卜麻美アナだ。この後、水卜アナは『スッキリ』、そして『ZIP!』と出世街道を走ることになるのだが、もし夏目の事件がなければ、現在のエース・水卜アナの命運も変わっていたのかもしれない。

 夏目の父親は、ネット風評監視サービスのイー・ガーディアン創業者の夏目三法氏。一時はアナウンサーを辞めて同社に就職することも考えたという夏目だが、ここから華麗な逆襲が始まる。

フリー転身後に『怒り新党』で復活

 11年1月、夏目は入社から4年で日テレを退社する。しかし、汐留を去った3カ月後の同年4月、夏目の笑顔は六本木にあった。テレビ朝日でスタートする『マツコ&有吉の怒り新党』のアシスタントとして抜擢されたのだ。これが、フリー転身後初のテレビ露出だった。

「『怒り新党』は当初、局の新人アナを起用する予定だったといいます。夏目の起用については局内でも不安視されましたが、その図太さが決め手になったようです。実際、マツコ・デラックスから『最近の自分へのご褒美は?』と聞かれた際に『日テレを辞めたこと』と答えて、笑いを誘ったこともあります。毎週、露出度の高いミニスカで美脚をあらわにし、さらに毒舌2人にイジられながらも明朗な受け答えをするあたりに、大器の片鱗を見せました」(同)

『怒り新党』は深夜1時半から2時台という時間帯にも関わらず、世帯視聴率6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマーク。わずか半年で23時台に昇格し、放送時間も1時間に拡大した。視聴率は時に13%を取り、夏目はその立役者とまでいわれた。

「夏目の窮地を救ったのが、田辺エージェンシーの田辺昭知社長です。夏目は知人の紹介で芸能関係者と会い、同社を紹介してもらったそうです。田辺社長の夏目に対する寵愛ぶりはすさまじいことで知られています」(同)

『バンキシャ!』で古巣に返り咲きの裏側

 田辺社長の猛プッシュは続く。13年4月、夏目は古巣である日テレのレギュラー番組に起用される。『真相報道 バンキシャ!』だ。

「夏目は産休に入る鈴江奈々アナの後任として入りました。当初、日テレはフリーになった西尾由佳理を起用する考えもあったそうですが、すでにフジテレビのワイドショー『知りたがり!』に内定したといわれていたこともあり、断念。ただ、蓋を開けてみれば『知りたがり!』には元NHKの住吉美紀が起用されましたが……。いずれにしろ、当時の日テレは石田エレーヌ(現・葉山エレーヌ)も産休中など、慢性的な女子アナ不足に悩まされていたため、タイミングが良かったという事情があります」(同)

 田辺社長にはもうひとつ、夏目を売り込むための切り札があった。

「日テレは田辺エージェンシーに貸しがあるのです。かつて所属タレントのタモリが、司会を務めていた音楽バラエティ『今夜は最高!』で演出方法をめぐりスタッフと喧嘩。『俺は日テレに出ない』と局NGにしたのです。今ではそこまでの遺恨はないようですが、田辺社長はこの件を交渉のテーブルに出したといわれています」(同)

 そして、14年3月からは、夏目が総合司会を務める平日朝の帯番組『あさチャン!』(TBS系)がスタート。前年に放送された大ヒットドラマ『半沢直樹』の続編を主演の堺雅人にお願いしたいTBSと、堺と同じ事務所の夏目を売り込みたい田辺エージェンシーの利害関係が一致した形だ。また、同時期にタモリの『笑っていいとも!』が終了したことで、田辺エージェンシーとしては金銭的な穴埋めの意味もあった。

5年前の不可解な結婚&妊娠報道

 16年3月、夏目は『怒り新党』の卒業を発表する。有吉との交際を聞きつけた田辺社長が激怒し、番組から降ろすという異例の措置を取ったのだ。同年8月には一部マスコミが有吉との結婚・妊娠を報じたものの、田辺社長は全メディアを封殺。当人や所属事務所に「事実無根」を貫かせた。しかし、2人はひそかに愛を育み、5年後の21年4月に結婚を発表する。

 では、なぜ田辺社長は夏目の結婚を許したのか? 今年は夏目が事務所に所属して丸10年の節目ということもあり、ねぎらいの意味もあったようだ。また、田辺社長は現在、秋元康やTBSとタッグを組んで女優育成プロジェクト「私が女優になる日_」に取りかかっていることもあり、態度が軟化していたという。

 10年に1人の逸材と呼ばれたものの、コンドーム写真流出騒動で地獄を見た夏目。しかし、芸能界随一の実力者からの信頼をバックに華麗に甦り、『バンキシャ!』で日テレに返り咲いた。

「例の“コンドーム事件”で夏目を干したといわれる当時のアナウンス部元部長も関連会社へ異動となるなど、今や圧をかけていた幹部も姿を消しました」(同)

『おもいッきりイイ!!テレビ』では司会のみのもんたからイジられていた夏目だが、その後、みのが担当していた『朝ズバッ!』の後番組のMCに就任した。さらに、芸能界一の売れっ子という伴侶も見つけた。夏目も出演していた『半沢直樹』ではないが、鮮やかな“倍返し人生”である。

 そんな夏目は『あさチャン!』が9月24日に番組終了、『バンキシャ!』も9月26日で“卒業”となる。最後はどんなあいさつをするのか、大いに楽しみだ。

(文=編集部)

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