仕事のスケジュールをしっかり立てたはずなのに、予定通りに終わらない。いつもギリギリになってしまって余裕がない。
スケジュール通りに仕事を進められるのはデキる人の証。信頼されるし、重要な仕事も多く任されることになる。なぜそれが分かっていても、いつもギリギリになってしまうのか?
『仕事は「段取りとスケジュール」で9割決まる!』(飯田剛弘著、明日香出版社刊)は、プロジェクトマネジメントの手法を取り入れたスケジュールと段取りの組み方を紹介した一冊。 ここでは、仕事がいつもギリギリになり、遅れてしまう理由とその対策方法を本書から取り上げよう。
■子どもの頃から何をするにもギリギリに始めていた場合
もし、あなたがギリギリになってしまうという人なら、以下のようなことが当てはまらないだろうか。
「まだ時間があるから大丈夫」「やる気が出ない」ということで、〆切近くになるまで手をつけない。面倒なのでつい先延ばしにしてしまう。
そんな人はもしかしたら、子どもの頃からそうだったのではないか? たとえば、夏休みの宿題を提出直前になってあわてて始める。そして、宿題の期限に間に合わず遅れて提出するが、多少注意されたり、怒られただけでなんとかやり過ごせたため、ある種の成功体験を得たことがある。
この成功体験があると、「まだ大丈夫」「なんとかなる」という気持ちになりやすい。そのため、ギリギリになってしまう悪い癖は気合や根性で直すことは難しいということになる。
この場合、まずは「まだ大丈夫だろう」という考えを捨てて、小さなことから手をつけてみることが大切。それで仕事の進行が楽になれば、成功体験を得ることができるはず。こうして、先延ばししない習慣を身につけていくのだ。
■頑張っているけれどいつもギリギリになる場合
早く始めるし、頑張っているけれど、いつも仕事がギリギリになる。その場合、作業を遅らせる原因を突き止めることが大切。デキる人になりたいと思うのであれば、自分のほうに原因があると考えると対策や改善がしやすくなると著者は指摘する。
遅くなる原因の一つは、「仕事がわからない」というのがあるだろう。つまり、その仕事をするために必要な知識や能力がないということ。対策としては上司や仕事が分かる人にまず相談することが大切だ。
もうひとつの原因は、「自分で抱え込む」こと。これは、自分のほうが周りの人よりもわかっている時に起きやすいと著者は述べる。完璧を目指そうとし、自分のこだわりでなるべくいいものを作ろうと、ギリギリまで手を加える。結果として、仕事が遅くなるのだ。
これを解決するには、その仕事には何が求められているか明確にすることだ。そうすることで、他の人への協力依頼もしやすくなり、すべてを抱え込まなくてもすむようになるという。
いつもギリギリになって焦る。予定通りに仕事が進まない。そんな人は仕事のやり方や進め方を変える必要があるのかもしれない。本書を参考に、スケジュール管理の方法や考え方を変えてみてはどうだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。