季節が春にさしかかり、薄着を着る機会も増えていく。そんな中、ダイエットしないといけない!と意気込んでいる人も少なくないのではないだろうか。
痩せるための方法といえば、「食事療法」と「運動療法」の2本柱が中心であり、確かにこの組み合わせは誰が認めるところ。これまでこの2つに取り組んできた人は、それを継続していくことが大事だ。
しかし、なかなか上手くいかなければ(そして、上手く減量できている人も)そこに新たな柱を加えてみてはいかがだろうか。そう提案するのが『人生を変える 夜はちみつダイエット』(わかさ出版刊)の著者であり、医師の田井祐爾さんだ。自身も25キロの減量に成功したダイエット経験の持ち主だが、一体どんな「柱」を据えようとしているのか。
■ダイエット第3の柱は「睡眠」。ぐっすり眠れていますか?
頑張って食事制限しても、苦手な運動に挑戦しても、なかなか思い通りにやせられない。それは、もしかするとぐっすり眠れていないのが原因かもしれないと田井さん。というのも、寝ることで分泌される成長ホルモンが体の修復・再生作業を行うときにエネルギーとして使うのが、脂肪だからなのだそう。
そして、睡眠不足が続いてしまうと、痩せにくくなってしまう。例えば米シカゴ大学の研究グループの2007年のレビュー報告によれば、短時間睡眠により糖代謝は悪化して、食欲を調整するホルモンは乱され、代謝は低下して肥満リスクが高くなるという結果が出ているという。
さらに、眠れないと脂肪が燃焼されないだけでなく、食欲を刺激するホルモンが増えて我慢できずに食べものに手が伸びてしまうのだ。田井さんは「やせたいなら、早寝早起き」というシンプルなアドバイスを送っている。
■良質な睡眠をとるための秘密兵器とは?
田井さんの指摘に従うならば、寝ているときに脂肪をどんどん燃焼するには、成長ホルモンをしっかり分泌できるかどうかにかかってくる。その条件がぐっすり眠ることと、その睡眠を妨げず、睡眠中に成長ホルモンを分泌するためにはたらく脳へのエネルギー補充が必要なことだ。
田井さんはこのエネルギー補充に最適な食材として、「大さじ1杯のはちみつ」をあげている。はちみつなら、自律神経を刺激して眠りを妨げないようにしながら、脳のエネルギー源である糖質を補充することができるというのだ。
■気になる「夜はちみつダイエット」のルールは?
田井さんが提案する「夜はちみつダイエット」は、いつもの夕食の糖質をほんの少し減らし、寝る30分~1時間前に大さじ1杯のはちみつを摂るというもの。摂り方は、スプーンにとったはちみつをそのままなめてもいいし、白湯に溶かして飲んでもいいし、ハーブティーに入れて飲んでもOK。気をつけるべきは夕食の量で、食べ過ぎてしまうとカロリーオーバーになってしまい元も子もなくなる。
本書は、なかなか痩せない人へのメッセージや、リバウンドをしないための考え方も書かれている。
例えば、炭水化物抜きダイエットや低脂肪ダイエットなど、世の中にはさまざまな食事療法があるが、「一つのダイエット法が全ての人に当てはまることはない」と田井さんは述べており、もし一つ方法で上手くいかなかったとしてもやせることを諦めないように、とエールを送る。
ダイエットは継続が肝心だ。少しずつでも痩せていくことが実感できれば、続けるのが楽しくなる。その意味でも、自身がダイエット経験者であることから、ダイエット実践者に寄りそうように語られる田井さんの言葉は、大いに励みになるはずだ。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。