電子メールやSNSなど、通信手段のほとんどがデジタル化している現代ですが、それでもお礼状や招待状、年賀状など、手紙を書く機会が年に何回かありますよね。
また、本当に親しい友達とはあえてメールでなく手紙でやりとりしたり、疎遠になっている知り合いに手紙で近況報告をしたという人もいるかもしれません。
しかし、手紙には、書くときに気をつけなければいけないルールがあり、それを知らないばかりに失礼な手紙を投函してしまうことも。
そこで今回は『ゆっくり、つながる 手紙生活』(木下綾乃/著、サンマーク出版/刊)から、手紙にまつわるルールとマナーを紹介します。
●覚えておきたい「頭語」と「結語」の使い分け
手紙を書く時に欠かせないのが、「頭語」と「結語」です。
「頭語」とは手紙の書き出しの挨拶のようなもので、よく知られている「拝啓」や「前略」「一筆申し上げます」「拝復(返事に使う)」などがあります。これらは比較的丁寧な手紙で用いられますが、親しい友人宛の手紙なら「やあ!」とフランクな挨拶から入っても問題ありません。
対して「結語」は手紙の結びの言葉。
代表的なのが「敬具」ですが、他にも「草々」「かしこ(女性限定)」などがあります。
「頭語」と「結語」は手紙の相手や種類によって使い分けられるのが理想ですが、迷ったら「拝啓」で始め、「敬具」で結ぶようにすれば間違いはありません。
●手紙でやってはいけないこと
また、手紙を書くときにはやってはいけない決まり事があります。
一番有名なのが「忌み言葉」。
結婚を祝う手紙で「別れる」「こわれる」といった言葉を使ってはいけないというのは多くの人が聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、手紙でやってはいけないことはまだまだあります。
たとえば…
・赤インクを使わない…絶縁を意味します。地域・世代によっては緑のインクもNG。
・文字を離さない…相手の名前や「結婚」「幸福」などのおめでたい言葉は行をまたいで文字が離れないように注意しましょう。
・上座と下座を守る…応接間に上座と下座があるのと同じように、手紙にも上座と下座があります。手紙の上座は行のはじめで、下座は行の終わり。つまり手紙を書く時は相手の名前が上座(行のはじめ)に、自分の名前は下座(行の終わり)にくるように配慮しましょう。文章の都合上、やむを得ず自分の名前を行のはじめに書く時は「私」の文字を小さく書く配慮が必要です。
本書には、今回紹介したような手紙のマナーやルールだけでなく、手紙にまつわるエッセイや、かわいらしい手づくりの手紙のつくり方、便せんや文具などのお店の紹介まで、素敵な手紙を書くための情報が満載されています。
電子メール全盛の~電子メール全盛の今だからこそ、心のこもった手紙は相手に強い印象を与えるはず。
ビジネスに、プライベートにどんどん活用してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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