毎日仕事に追われている。やらなければいけない仕事に振り回されている。そう感じている人は、実は「ムダな仕事」や「やらなくてもいい仕事」で時間を浪費しているかもしれない。
仕事のムダを探し、「忙しい」「やらなきゃ」という思い込みを手放せば、仕事はより快適なものになるはずだ。
『1日の仕事を3時間で終わらせるダンドリ術』(山本憲明著、フォレスト出版刊)は、1日16時間労働を3~4時間に減らすことに成功した著者が、「仕事が速い人」になるために身につけておくべきダンドリ術を紹介する。
■「やるべきこと」は多くのことが思い込み? 重要な2割を残す
では、どのように「ムダ」をなくしていけばいいのか。そのために、まずは身の回りのムダを洗い出すことが大事だ。
仕事が速い人は、適度に仕事を手放している。自分にしかできない仕事だけをやり、それ以外の仕事は他の人に任せたりしている。さらに、必要のない仕事だと判断したら、他の人に振ることすらしないで、どんどん捨てていくのだ。
そこでは「やること」の前に「やらないこと」を決めることがポイント。「やること」だけを決めると、それがどんどん増えてしまう。仕事に限らず、「やるべきこと」を減らして「やらないこと」を増やしていくと、生き方がシンプルになり、時間も生まれると著者は述べる。
さらに、自分にとって本当に必要なことだけをやるようにするには、「人生の目標」を決めることが重要だ。やるべきこととは関係ないことをできるだけ排除し、本当に必要なことだけをする。
「重要なのは全体のうち2割であり、その2割で全体に必要なものの8割をまかなっている」という考え方がある。いわゆる「パレートの法則」だ。このパレートの法則を意識しながら行動すると、自分にとって重要な時間を生み出せるようになるという。
自分の人生全体の中で「重要な2割」とは何か。この答えを出し、「重要な2割」以外のことを切り捨てていく。こうしていくと、「やるべきこと」と思っていた多くのことが、思い込みだったことに気づくだろう。そうして必要のないことを切り捨ててやらないようにすれば、時間が一気に増えるのだ。
やるべきことを減らして、仕事の時間も減らす。そうすれば、仕事もプライベートもより充実したものになるということを教えてくれる一冊である。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。