趣味がない、やりたいことが見つからない。そう悩んでいる人はいるだろうか。
今を充実させるためには、やりたいことをちゃんとすることが大事。そんな「やりたいこと」を見つけ、続けていけることができる「独学」の方法を教えてくれる一冊が『独学のススメ』(若宮正子著、中央公論新社刊)だ。
本書の著者である若宮氏は84歳。定年後に「独学」でプログラミングを学び、世界最高齢のアプリ開発者として有名になった人物である。
そんな若宮氏の考える「独学」とは、勉強する本人が主体性を持って、自分で「何を学ぶか」「どのようにして学ぶか」を決めて勉強することだという。人間誰しも、楽しいことは長続きするので、学んでみたかったこと、楽しいことから始めると「独学」ができるようになる。
では、「独学」するのにどのようなコツがあるのか。たとえば、ノルマは課さないこと。何かを勉強するとなると「1日3ページは進めよう」というように、まずノルマを決めようとしてしまう。しかし、若宮氏は「あまり意味がない」と述べる。なぜなら、ノルマを決めた時点で義務になるからだ。
ノルマを決めなくても、やりたい気持ちがあれば自然に手をつけられるはず。無理やり自分を追い込まなければやらないようなことは、そもそもやるべきことではないのかもしれない。
ただ、ノルマは決めなくても、やりたいことの目的は決めておくのはいいと若宮氏。それを「なんのためにやるのか」、考えておくのである。若宮氏の場合は、プログラミングを始めたとき、「お雛さまのゲームを作る」と明確に目的を決めていたという。そして、それを思い浮かべるとワクワクすることがいい。
やりたいことを始めるのに年齢は関係ない。それは、若宮氏の人生が物語っている。若宮氏の考え方や独学のやり方を学べば、楽しめることも見つかるかもしれない。好きなことを独学で学ぶことで、人生も充実したものになるだろう。
(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。