実業家の「ホリエモン」こと堀江貴文氏が音楽デュオ「ホリエモン&CEOセオ」を組んでいた起業家でアーティストのCEOセオ氏に対し、新型コロナウイルスワクチンを接種していないことを理由に絶縁を突きつけたことが波紋を広げている。
騒動の発端は、堀江氏が22日にFacebookで「一緒に仕事してた人が新コロのワクチン打たずに2回もまあまあひどい症状なってるの知って愕然としてる。それでも打たないって頭悪すぎ。社会悪。当然縁を切った」と記したことだった。
直後、CEOセオ氏はTwitterで「ホリエモン&CEOセオは解散となりました」と報告。その一方で「尊敬する堀江さんですが、そこまで個人の行動を合わせる事は出来ないので仕方ないです。ワクチンって個人の判断のはずですが実態は違うんですよね…マスクと一緒や」と、どこか釈然としない様子を見せていた。
さらに、CEOセオ氏は23日に「既にNO TELEPHONEやセケンテー(ホリエモン&CEOセオの楽曲)のMVはホリエモンチャンネルから勝手に削除したみたいです。これまでの視聴者や制作者のこと何も考えてませんね。。クリエイターを馬鹿にしてます。作品が可哀想」などと不満を吐露。
25日にも「ちなみに私は今でも堀江さん嫌ってません。一緒に活動出来たから良い作品が作れたのでむしろ感謝しています。あと口が悪いのは昔から知ってますので全然問題ないです」とした上で、「だから解散とか絶縁は主義主張の違いなので仕方ないのですが、問題は作品を勝手に削除した事です。何とか復活させたいと思います」と主張していた。
しかし、これに堀江氏は「勝手って俺のチャンネルだから当たり前やん」とバッサリ。その後もCEOセオ氏が「ワクチン打つも打たないも自由。でも強制されるべきものではない」「会社とか組織で接種を強制するようなワクハラはやっぱダメだよね」「ワクチンで集団免疫っていつの話や」などと持論を展開すると、堀江氏はそれらの発言を報じた記事を引用して「縁を切ってよかった」と改めて絶縁を強調した。
「キレるポイントが独特」との声も
堀江氏といえば、2020年に広島の餃子店で同行者がマスクを着けていなかったことを店主にとがめられたことでトラブルに発展していた。そのため、今回の絶縁騒動について一部で「矛盾している」との声があがっていたが、堀江氏はTwitterで「ワクチン接種を進めて、マスク社会を終わらせたい」などと説明しており、ワクチン接種を推進してマスクをつけずに済むようにしたいという立場のようだ。
また、堀江氏はワクチンを接種していなかったNHK党の立花孝志党首や編集者の箕輪厚介氏と親交を続けていたため、これも「筋が通っていない」との指摘があった。しかし、堀江氏は「2人が打ってないのを(ネット上の指摘で)初めて知った」とした上で、「立花さんはもうワクチン接種の予約入れたそうです。箕輪もさっき言ったら打つってさ」とツイート。
現時点で未接種という意味ではCEOセオ氏も同じだが、堀江氏は「絶縁」の分かれ目になったポイントとして「(ワクチン接種を勧めた際に)絶対打たねーとか馬鹿なこと言う人か、素直に打ちます、という人かの違いですかね」と明かしている。
堀江氏としては、ちゃんとした理屈があってのブチギレ&絶縁だったということなのだろう。その一方、ネット上では「地雷がわかりづらい」というツッコミもある。
2020年5月、堀江氏はジンギスカン鍋で肉や野菜を焼いて食べながらYouTubeで和やかにライブ配信をしていたが、視聴者から「ちゃんと野菜とって偉い」というコメントが寄せられると、突然カメラを何度も殴りつけて「死ね、バカ!」「こういう奴ら大嫌いなんだよ。野菜はおいしいから食べるの」などと周囲がドン引きするほど激高した。
この時も「キレるポイントが独特すぎる」「予想外の地雷」などと騒がれたが、今回も驚くほどのブチギレぶりに困惑する声が少なからずあるようだ。
ハッキリとした個人の考え方やポリシーを持つことが類まれなカリスマ性と実行力につながっているのだろうが、それがゆえに騒動も起きやすくなっているのかもしれない。