アイデアを生み出せる人は、何を習慣にしているのか。答えは、メモやノートをとることをとることだ。メモとノートの使い方が、その人の発揮できる能力を決めている、といっても過言ではない。
クリエイティブな人はメモをどう使うか?
『アイデア体質になる! 課題が解決する! キャリアが広がる! メモ・ノートの極意』(弓削徹著、ぱる出版刊)の著者である弓削徹氏は、大学教員、コンサルタント、コピーライター、セミナー講師、著者、会社経営という5つの仕事を持っている。弓削氏がバラバラの分野での知的生産を可能にしてきたのが、メモとノートの存在だという。
本書では、アイデアのパターン蓄積に必要不可欠なメモ・ノートの活用方法を解説し、メモとノートを活用することで、アイデアの出せるひとクラス上のスペシャリストとして自立する方法を紹介する。
では、どのようにメモをとればいいのか。まず何のためのメモかを意識すること。備忘や記録のためだけにメモをとるのはもったいない。新情報、知識など、メモの目的はいくつかあるが、いちばん価値を生むことにつながるのはアイデアだ。これは商品開発のアイデアなどに限らない。多くのビジネスには課題や問題がつきもの。この解決策がアイデアとなるのだ。
せっかくのアイデアも、紙に残さないとすぐに消えてしまう。弓削氏は重要な作業を止めても、メモを残すことを習慣にしている。どんな要素をメモするのかというと、思いつき、情報、傾向、トレンド、成功事例、アイデア、企画、関連分野の知見など、些細なこともメモする。たいしたことのないアイデアも見返しているうちに、次の役立つアイデアへと連想が働くかもしれないからだ。また、自分自身の興味ではなくても、取引先の担当者の趣味や関心事を知っていたら、それに関連することをネタとしてメモするのも有効。
せっかく思いついたアイデアもすぐにメモをとれる状態でなければ、メモすること自体を忘れてしまう。なので、思いついたときにストレスなくメモできる環境をつくることも重要だ。
そこで、同じペンとメモのセットを、仕事上のデスクの上、リビングのテーブルの上、カバンの中、ベッドの枕元、風呂場のドアの前など、あらゆる生活空間に置いておくようにする。また、人の頭脳は足裏を刺激しているときによく働くともいわれているので、街を歩いているときは、スマホのメモ機能や音声メモ機能などを利用して、とっさのメモにも役立てるのがいい。
常にメモやノートを携えて、アイデアを出せるクセをつけること。その習慣をつけることで、仕事の質も向上するはずだ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。