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テレ東、森香澄アナの退社で非常事態…八面六臂の活躍、絶対的エースの後釜は?

文=上杉純也/フリーライター:外部執筆者
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テレ東、森香澄アナの退社で非常事態
退社が発表された森香澄アナ

 2022年に活躍した女子アナをNHKと民放キー局5局それぞれに分け、ベスト5のランキングで紹介し、現在の当該局における勢力図を検証する本企画。第4回目はテレビ東京編をお届けする。果たしてどんな顔ぶれが並ぶのか。

池谷実悠アナ

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池谷実悠Instagramより

 まず第5位は、2019年入社の池谷実悠アナだ。現在レギュラー出演中の番組は4本。『ゆうがたサテライト』の火曜メインキャスター、『〜夢のオーディションバラエティー〜Dreamer Z』の司会、『みんなのスポーツ Sports for All』の火曜キャスターと土曜アシスタントMC。さらに野球やゴルフ、競輪などのスポーツ中継番組も担当中だ。

 大きかったのは、昨年開催された『2022冬季北京オリンピック』の中継でキャスターを務めたことだろう。現地取材ではなく、同局のスタジオMC担当だったのだが、何よりも落ち着き払って熱戦の模様を伝えていた点が印象的だった。視聴者と同じ目線で競技そのものを楽しむ余裕があった。このまま精進していけば、2024年夏のパリオリンピックでは、堂々たるキャスターぶりを披露できそうだ。

 その一方、池谷アナはキツい印象すらある美人なので、ルックス的には報道番組向きのような気もする。しかも、かなりのドライアイらしく、番組と番組の間に流れる5分程度のニュース番組に出演する際は眼鏡着用のときもあるほど。だが、眼鏡をかけることによって、彼女が醸し出す雰囲気が“よりキリッとする”のである。まさに正統派のニュースキャスター然としているワケだ。スポーツか、報道か、それともオールラウンダーとして活躍するのか……。池谷アナの今後の活躍から目が離せない。

田中瞳アナ

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田中瞳Instagramより

 続く第4位は池谷アナと同期入社の田中瞳アナである。田中アナといえば、やはり『モヤモヤさまぁ〜ず2』での名アシスタントぶりに尽きよう。基本的に、真面目に番組を進行する役割なのだが、ときにはボケ、ときにはさまぁ〜ずの悪ノリを抑え、またときにはその悪ノリに乗っかりたりと、変幻自在な活躍ぶり。つまりは、笑いのカンが抜群ということである。

 この番組を担当して3年半が過ぎたが、さまぁ〜ずと田中アナの息はピッタリで、このトリオが醸し出す独特なゆる〜い空気感は“絶妙”のひとこと。さらにParaviで配信された、彼女がメインのスピンオフ企画『モヤモヤひとみん3』では高校の制服を着たり、浴衣姿になったりするだけでなく、後輩の女子アナを引き連れてアクティビティ系のゲームに挑戦するなど身体を張りまくっているのだ。

 その一方で、局を代表する夜の経済報道番組『ワールドビジネスサテライト』で月・火・金のフィールドキャスターを担当。昨秋スタートの新番組『日経スペシャル 60秒で学べるNews』でもアシスタントを務めている。要は硬派な番組と、ゴリゴリのバラエティで“見せる顔”を見事に使い分け、どの番組の色にも染まることができる凄さがあるのだ。硬軟自在な田中アナにかかる期待は、今後もますます大きくなっていくことだろう。

冨田有紀アナ

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冨田有紀Instagramより

 いよいよベスト3の発表である。第3位は、2021年入社の冨田有紀アナ。冨田アナといえば、現在は夕方の生活情報番組『よじごじDays』の月・火・金メインパーソナリティーと『みんなのスポーツ Sports for All』の水曜キャスターを主に担当し、ゴルフや競輪を筆頭とする各種スポーツ中継でも活躍中だ。

 さらに印象的なのが、同期入社の立川周アナと交代制で担当している『よるパ!』だろう。テレ東関連のさまざまなエンタメ情報を紹介する番宣番組なのだが、そこで共演している若手お笑い芸人コンビ・東京ホテイソンとの絶妙なやりとりは不思議な空気感を醸し出しており、毎回クスッと笑える微笑ましさに溢れているのだ。

 だが、冨田アナといえば忘れてならないのが、昨年6月14日に放送された『モヤさま』にほかならない。このときは先輩の田中アナが欠席のため、急遽代打でロケに参加することになった。過去にリポーターとして同番組に何度か登場しているが、この回の冨田アナは代打アシスタントとして強烈な爪痕を残すこととなった。

 何せ『モヤさま』ロケとは知らされず、さらに目隠しされてさまぁ〜ずと対面したのだが、出演を告げられても驚く様子はゼロ。実にあっさりとしたリアクションだったのである。続けて兄弟構成を聞かれると、「双子で……」との返事。だが、よくよく聞いたら双子なのは飼っている犬のことだというオチつきであった。

 とにかく謎発言と謎行動の連続で、画面からもさまぁ~ずの2人が困惑している様子がアリアリと見て取れた。芸能界には“天然キャラ”や“おバカキャラ”で成功しているタレントは数知れずいるが、現役の女子アナでこれほどの“不思議っぷり”を発揮する人材は、極めて“まれ”としか言いようがない。裏を返せば、かなりの大物の可能性大なのである。現在入社2年目で、まだまだ若手だが、数年後にはさまざまなバラエティでMCの座に君臨している気がするのだが、さて如何に。

竹﨑由佳アナ

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竹﨑由佳Instagramより

 続いては第2位である。竹﨑由佳アナだ。現在の主な担当番組は『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』の進行役に、深夜番組の『紙とさまぁ〜ず』というバラエテイ2本。そして『みんなのスポーツ Sports for All』の金曜キャスターに日曜アシスタントMC、『FOOT×BRAIN』の隔週サブMCというスポーツ番組2本の計4番組となっている。

 さらに、ゴルフや卓球、柔道にフィギュアスケート、競輪などの各種スポーツ中継でも欠かせない存在となっており、バラエティとスポーツ番組をメインに活躍していることがわかる。特にスポーツ番組の中継では『2022冬季北京オリンピック』で現地・北京での現場取材を担当。その前年に開催された『東京2020オリンピック』でもキャスターを務めており、まさにエース級の働きをみせている。

 彼女のスポーツ報道に対する姿勢の一番優れている点は、事前取材に基づく膨大な情報を生かしつつ、熱量を持って伝えているところにある。この取材力は、おそらく報道番組でも生かされるに違いないし、テレ東のニュースの顔になれる可能性も大きいが、それはまだ先の話だろう。何より、30代に突入してアナウンサーとして一層安定感が増した感じだ。野球の打順で例えるなら、今の竹﨑アナはまさに頼れる4番打者といえよう。

森香澄アナ

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森香澄Instagramより

 さて、注目の第1位は、第5位の池谷アナ、第4位の田中アナと同期の森香澄アナとなった。森アナといえば、現在は『ウイニング競馬』のMC、『みんなのスポーツ Sports for All』の木曜キャスター、『FOOT×BRAIN』の隔週サブMCというスポーツ番組3本。さらに『THE カラオケ★バトル』のMC、深夜の『日本シン人種図鑑』のアシスタントMCという2本のバラエティにレギュラー出演中である。

 要はスポーツとバラエティ中心ということになるワケだが、これに加えて昨年春までは夕方の『よじごじDays』の火・木メインパーソナリティーとBSテレ東の『マネーのまなび』の進行役を担当。さらに昨年秋に終了したeスポーツ応援番組『CHOTeN〜今週、誰を予想する?』にもMCとして出演していた。

 スポーツにバラエティ、情報番組、経済番組と、まさに多岐に渡るジャンルで活躍できる才能の持ち主なのである。加えてアイドル顔負けの可愛いルックスにプロのシンガーにも匹敵する歌声の持ち主で、その存在感は抜群。

 だが、森アナが凄いのは、場の状況を理解して自らの存在感を抑えられる点にある。他の出演者を立てて控えめにすることもできるし、自分が出てもいい場面ではその存在を主張する。しっかり番組を仕切ったかと思えば、とっさの機転でアドリブ対応もできる。まさにタレント性抜群なのだ。竹﨑アナがテレ東の4番打者なら、森アナは“エース”といった感じなのである。

 以上がベスト5の顔ぶれだが、その内訳は30歳が1人、入社4年目が3人、そして入社2年目が1人。他局と比べ、かなり若手が活躍していることがわかる。たが、ここで心配な出来事がある。

 一部週刊誌で“退社予定”と報じられていたエース・森アナの今月31日付での退社が、先ごろ正式発表されたのである。これはまさに非常事態としか言いようがない。そうなると注目は、“ポスト・森香澄”ということになる。

 そこで期待がかかるのが、2022年入社の新人女子アナ2人だろう。藤井由依アナと中原みなみアナである。藤井アナは『ワールドビジネスサテライト』火・金のフィールドキャスターなど現在、主に4番組を担当。一方の中原アナも『ニュースモーニングサテライト』の木・金のサブキャスターなど、こちらも主に4番組を担当中だ。

 ここで注目したいのは、どちらが森アナの後釜になるのか、という点だ。特に大きいのは『ウイニング競馬』や『THE カラオケ★バトル』の担当である。この2人で分け合うという可能性が大きいのだが、『ウイニング競馬』はフリーの女性アナウンサーが担当するケースもありうる。この4月で入社2年目を迎える藤井アナ、中原アナの春改編での担当番組に要注目である。

上杉純也/フリーライター

上杉純也/フリーライター

出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーのライター兼編集者に。ドラマ、女優、アイドル、映画、バラエティ、野球など主にエンタメ系のジャンルを手掛ける。主な著作に『テレビドラマの仕事人たち』(KKベストセラーズ・共著)、『甲子園あるある(春のセンバツ編)』(オークラ出版)、『甲子園決勝 因縁の名勝負20』(トランスワールドジャパン株式会社)などがある。

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