仕事もプライベートも楽しみながら充実させたい。そんな生き方を実現させるために、従来のワーク・ライフ・バランスに代わって、これからの時代により適した考え方となるのが、ワーク・ライフ・インテグレーションだ。ワーク・ライフ・インテグレーションとは、ワークとライフを分けて考えるのではなく、共に人生の重要な構成要素として統合的に捉える概念のこと。両方を豊かにすることによって、人生をより豊かにしようという考え方だ。
仕事とプライベートは対立しない
『しなやかな心とキャリアの育み方』(中条薫著、クロスメディア・パブリッシング刊)では、株式会社 SoW Insight 代表取締役社長であり、3社で社外取締役として経営に携わるとともに、しなやかに活躍するためのキャリアデザインやリーダーシップなどの研修・コーチングを提供している著者の中条薫氏が、自らの経験のなかで培ってきたこれからのワーク・ライフ・インテグレーションの時代に重要となる考え方や行動のヒントを紹介する。
日本では、ワーク・ライフ・バランスを提唱する企業は多くあるが、実際にはワークとライフのバランスは簡単に取れるものではない。とくに日々の生活での時間的なバランスは難しい。
しなやかに生きるためには、人生全体を見通すという意味でのバランスが重要だ。物事のバランスを意識するには、単に2つの事柄を取り上げるのではなく、そこに関わるさまざまな要素に対しての全体的なバランスを考えることが大切となる。人生を1年・3年・5年・10年と中・長期的な時間軸と複数のモノサシで捉え、全体のバランスを調整する。その繰り返しが、より豊かで満足できる人生を作るポイントとなるという。
ライフとワークをどのように統合するのが自分にとって好ましいのか。一人ひとりが主体性を持って、これらを統合するマインドを考えなければならない。仕事とプライベートのバランスがうまく取れず、時間がなかったり、余裕がない場合、ワーク・ライフ・インテグレーションを実践してみてはどうだろう。より人生を豊かなものにできるかもしれない。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。