ビジネスにおいて、部下のモチベーションをあげたり、相手にしっかりとパフォーマンスを出してもらったり、誰かとコラボレーションして良い結果を引き出すには「ほめること」は必要不可欠。しかし、人と人の接し方は以前よりデリケートになっている。ほめるのがいいとわかっていても、お世辞に聞こえてしまっては相手の心をつかむことはできない。だから、上手にほめるためにはコツがいるのだ。
『上手にほめる技術』(KADOKAWA刊)は、明治大学文学部教授の齋藤孝氏が、日常的なフレーズから四字熟語、文豪の言葉など、タイミングよく流れにのって相手をほめる技術を紹介した一冊だ。
常日頃から「ほめる態勢」を意識する
良いコミュニケーションは、「ほめ言葉」から始まる。人に会ったときにはまずほめる。そのためにも常日頃から相手や状況を問わず「ほめる態勢から入ること」を心掛けておくことが大切だ。そして、挨拶の次はとにかくほめる。それによって相手の心のガードを解くことができる。
もし相手と会うのが初めてではないときは、前回会ったときのことから話を切り出すのを習慣にするのもいい。「お久しぶりです」で終わらせるのではなく、「前に教えてもらったことが、すごく役立ちました」といった時間差のお礼はほめ言葉と同じような効果をもたらす。
ほめる態勢から入ることを徹底するには、「いいですねえ」「すごいですねえ」といった言葉を枕詞にしてしまう意識を持っておこう。ただ、単に「いいですねえ」だけでは何のことかわからないので、状況に合わせたアレンジをすることも忘れてはいけない。どこかほめポイントを見つけて、話が本題に入る前にとにかく何かしら相手をほめておくことが重要だ。
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本書では、78のほめ言葉を見出しとして紹介している。自分に合ったほめ言葉のストックを準備しておけば、いざというときにすぐ使えるはず。上手なほめ言葉で、良いコミュニケーションを取れるようになってはどうだろう。(T・N/新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。