そんな行政書士の年収の実態について明らかにされたデータがちょっとしゃれにならないものだったので紹介しておく。
1994年5月に実施された日本行政書士会連合会のアンケートによれば
・年商100万円以下 40.4%
・年商101~300万円 22.4%
・年商301~500万円 11.7%
だった。
注意しなければならないのは、これは年商だから、そこから事務所家賃、水道光熱費、通信費、交通費、事務機リース代、印紙代なんかが引かれてくることになる。
なので、年商300万円という数字は所得ゼロを意味する。
これは、今から19年前の数字だから、最近はもう少し上がってるのかと思ってみると、
2008年4月に同じく日本行政書士会連合会の行った行政書士実態調査によれば、年商500万円未満が75.9%と、年商500万円未満の割合は74.5%→75.9%とここ15年間ほとんど変わっていない。
こんな行政書士の内情を紹介した『プロ法律家のビジネス成功術』(金森重樹 著、PHPビジネス新書)には、悲惨な行政書士の現状についてこんな記述がある。
「(行政書士の)新人に職業を尋ねる場合には2回聞く必要があります。
『仕事なにやってんの?』
『行政書士です』
『で、なにやってんの?』
『コンビニのバイトです』『警備員です』『塾講師です』etc.…』
都内の新人行政書士は語る。
「職業の中でわざわざ『食えてる人もいます』なんて発言をしなければならないのは、行政書士くらいなんじゃないですか?」
司法制度改革で弁護士は食えないなんて話がでているが、昔も今も行政書士の赤貧ぶりは半端じゃないようだ。
行政書士の中には前掲の書籍の著者の金森重樹氏ように年商数十億、課税所得2億円超の高額納税者もいるようだが、行政書士は一般人がカバチタレで抱く弁護士の仲間というイメージよりは所得だけみると、どちらかというと法務レスの仲間のような気がしないでも…
大丈夫か? 行政書士! ごはん食べたか? 行政書士!
がんばれ行政書士!
【書籍情報】
タイトル:プロ法律家のビジネス成功術
出版社 :PHP出版
発売日 :2012年8月17日
価 格 :861円(本体価格820円)
出版社 :PHP研究所
著者名 :金森重樹